息子が1歳代の頃、図書館で借りてきて以来、いつかは手元に・・・と思っていた絵本です。
古本市で感動の再会を果たし、我が家の本棚の一員となってくれました♪
うさぎのバニーぼうやはたずねます。
「いいこってどんなこ?」
怖いものが何にもない、強い子が「いいこ」?
怒りんぼだったら?
お母さんが、そのたびに優しく答えます。
「おかあさんは、いまのバニーがいちばんだいすきなんですもの」
我が子のありのままを受け入れる、素敵なお母さんと、坊やのやり取りを描いています。
バニーぼうやの質問からは、不安な気持ちが伝わってきますね。
お友達に仲間はずれにされたり、
兄弟やお友達と比べて自分はこんなことができない、と気付いたり・・・
子ども心に、自分の価値が分からなくなってしまう出来事があったのかもしれません。
息子は甘えん坊で、常に「大好き」「ぎゅーして」という子なので
私もいつも「大好きだよ」「かわいい」「愛してる」って口に出すようにしているのですが、
それでもこうやって絵本で読むと、よりいっそう嬉しいようです。
バニーぼうやと自分を同化させて絵本の世界に入り込んでいるのが伝わってきます。
自分は愛されている、自分は大切な人間なんだ、という自己肯定感を持って大きくなった子は、
いつかきちんと自立して、他人を傷つけたりしない、人の気持ちが分かる子になってくれると信じています。
いつもいつも、このうさぎのお母さんのように完璧にはいかないけれど、それでもいいと思う。
大人だって、完璧な人間なんかいません。
それを意識することで、子どもに完璧を求めない親になれるのではないでしょうか。
時には子どもに理不尽に怒ってしまったり、よその子と比べてしまったりすることもあるけれど、
この絵本を読めば、「いいこ」であることを求めすぎていた自分に気付き、
素直に「あなたが大切」って思えるんじゃないかな・・・
そういう意味でも、この絵本は、親達こそが読むべきなのかもしれません。