大好きなカリジェの本をレビューに載せていた方がいらしたので、嬉しくなってしまい、私もまた書いてしまうことにしました。
前に『フルリーナと山の鳥』の感想を投稿しましたが、カリジェの原画展を見に行った時に、あまりにも絵が美しかったので、「フルリーナ」と共にこの本も購入しました。
ヤギ飼いの少年マウルスが、山の牧場にヤギ達を連れて行き、途中でいなくなってしまった3匹のヤギを探すという、単純ですが、ちょっとドキドキするお話です。
マウルスがヤギを探して走り回る山の厳しさや険しさが、絵から伝わってきて、読者も一緒にハラハラしながらヤギ達を探すのです。
広々とした山の牧場の雄大さ、ゴツゴツとした岩壁の厳しさ、野生の動物たちが現われる森の深さ、そして急に天候が変わり降りかかる雨の激しさなど、自然の大きさが本いっぱいに広がっています。
我が家の子ども達は、文章量が多くて説明的なせいか、今の所あまり熱心な読者ではありません。奇抜なものや展開のはやいものばかりではなく、こういう絵本にも目を向けてくれるといいと思うのですが。