1匹、また1匹と、指の間にトンボをはさんでいく少年。両手がいっぱいになると・・・口の中にも!そんなお兄ちゃんの様子を、後ろからじっと見つめる小さな女の子。私もいつか大きくなったら、お兄ちゃんみたいになりたいな・・・驚きと羨望の眼差しで、食い入るように本を見つめているのが、うちの娘です。娘は、家の中に頻繁に入ってくる「あしながの蚊」(何と言う名前なのでしょう?)のことを「トンボのあかちゃん」と呼んでいますが、その「トンボ」をつかまえて(瀕死の状態にしてから!)手のひらにのせ、「あかちゃんだから、まだたかいおそらをとべないんだね。おかあさんが、むかえにきて、おんぶしてくれるから、だいじょうぶだよ」と、いろいろ世話を焼きながら、たいそうかわいがっています。この子にもいつか、トンボしょうねんのように、大きな本物の、生きたトンボを(!)心行くまでつかまえさせてあげたい!そして、「昆虫博士」にはならなくてもいい、ただ純粋に生き物が好きな「トンボしょうじょ」のまんま、大きくなってほしい、と願っています。