私も息子も大好きなおさるシリーズ第5作目は、島に流れ着いたおさるのオモチャ「おうさま」のお話です。
勿論、おさるのぼくはオモチャということが分からず、一生懸命おうさまが気に入りそうな物を集めてきますが、おうさまは気に入りません。
この繰り返し出てくる「だけど、おうさまは きに いりません」のフレーズが、息子にはとても面白かったようです。
その後、前作で生まれた妹が登場しますが、この妹も何をやっても気に入らず泣いてばかり。まるで王様のようだとおさるは思います。
お母さんの言う通り、誰もが王様のようなところがあるのかもしれません。
王様でなくても、人の気持ちを分かってあげるのは難しいものですね。
ほんわかした文章ですが、なかなか奥が深いです。
挿絵も、おさるの可愛らしさになごみます。
最後、お母さんが近寄ってくるカニをポイッと投げている場面もすごく好きです。