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11歳

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★5  私たちと同じ日常が見えます 投稿日:2010/03/06
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
あいたい友だち
あいたい友だち 作・絵: 小林 豊
出版社: 佼成出版社
 世界各地からこんにちはの挨拶。
 トルコ語・スペイン語・ギリシア語・セルビア語・ブルガリア語・ロシア語etc
 海を眺めている子ども。
 難民でしょうか。家族で移動中の子ども。
 戦争で壊れた家を直している子ども。
 サーカス団の子ども。
 キャラバンの旅に憧れる子ども。
 雨季の後、家や橋・道路や畑を直す手伝いをする子ども。
 父親の仕事に誇りを持ち注文取りの手伝いをする子ども。
 ……。
 世界各地に生きる人たちの 「今」が描かれています。
 
 どんな国にでも、その中に私たちと同じ日常が見えます。 
 国を愛して家族を愛するという心は、国境を越え世界中で共通しているんですね。 

 こどもたちが、何の先入観も偏見も持たず知る上で、この絵本は良書であると思います。

 それにしても、他国のこどもたちは良く家族や大人を手伝っていますね。
 体を動かし力を合わせる事の尊さを、改めて息子にしっかりと伝えていきたいと思いました。

 中・高学年のお話し会に使ってみたい一冊です。
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★5  絵本は懐が深いな〜 投稿日:2010/03/05
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
リスとお月さま
リスとお月さま 作・絵: ゼバスティアン・メッシェンモーザー
訳: 松永美穂

出版社: コンセル
 こういう作品に触れると、絵本は懐が深いな〜と思ってしまう。

 読む人の年齢を選ばない。
 読み方も選ばない。
 サーッと読んで、後に熟読派。
 表紙・見返し・扉絵そして本文へとじっくり派。

 とにかく楽しかった。
 単純なストーリーなのに、おもわず引き込まれてしまう。
 夢があり、勘違いがあり、必死さも笑いになっている。
 絵の細部にまで、読み手を楽しませてくれる思いやりのユーモア観がみえる。
 お月さまに群がるネズミのページの迫力に、驚いた息子が絵本を放り出しました(笑)。
 
 リスが想像する牢屋の中のシーンは、何度見ても笑えました。
 エンディングもほのぼので、人を楽しくさせたり、暖かい気持にさせてくれる作品です。
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★5  目覚めたら、自分の絵本の中なんて… 投稿日:2010/03/05
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
いたずらハーブ えほんのなかにおっこちる
いたずらハーブ えほんのなかにおっこちる 作: ローレン・チャイルド
訳: なかがわ ちひろ

出版社: フレーベル館
 『こわがりハーブ えほんのオオカミにきをつけて』がとても面白かったので、こちらも読みました。

 こちらの作品のハーブは、おとぎ話の絵本を堪能した後、随分ぞんざいに扱っていたようです。
 食べ物かすがくっついたり、落書きしたり、切り取ってしまったり。

 ある日、友だちのエジーが泊まりに来た日、夜寝付けず久々におとぎ話の絵本を開き…ほっぺをつけてねてしまい…。

 目覚めたら、自分の絵本の中なんて、驚きですね。
 今までの自分のしてきた事が災いして、きちんと反省するハーブにクスリです。

 ハーブのやりたい放題の悪戯が、伝わって来るようなコラージュが今回も楽しかった。 

 それにしても、“きんいろまきげちゃん”が、脇を良く固めてくれました(笑)。
 考えてみれば『さんびきのくま』に出てくる女の子は、家宅侵入・食事を横取り・器物損壊・屋荒らしと、結論から言うと一つも良い事をしていませんね(笑)。
 イギリスでは、タイトルに「金色巻き毛の女の子」でくっついているようです。
 彼女の小憎らしい感じがこの作品でも光っていました。
 ラストに大笑いの息子でした。
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★5  今夜から窓を開けて眠ろうかな? 投稿日:2010/03/03
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
九月姫とウグイス
九月姫とウグイス 作: サマセット・モーム
絵: 武井武雄
訳: 光吉 夏弥

出版社: 岩波書店
 「えっ?モームが絵本?」と、こちらのレビューで知りました。
 タイのお話しと言うことで、マンダリン・オリエンタル・バンコクに晩年長期滞在した時に、この作品のベースができあがったのでしょうか。
 
 お話しは、お姫様ものでハッピーエンド。
 八人のお姉さんたちの末路が可哀想。
 末娘だけこれでは、今の時代には姉妹のいるご家庭で読んだら喧嘩の種になりそう。
 ウグイスの糞が美肌に良いというのも、なんかちょっとは関係があるのかな?
 今夜から窓を開けて眠ろうかな?
 いや、もう手遅れか!(笑)

 息子は、「一番上の姉さんは、夜・春・月曜・一月って、名前が変わったのか〜。大変だ〜。でも、それで性質がひねくれるかね〜?」と笑っていました。
 ははは、美しい言葉遣いの流れの中で、さめざめと泣きながら、姫ばかり生む「お后の首を切らねばなるまい」という王の言葉にギョギョッ!でした。
 
 異国文化の空気にちょっと触れられた楽しい読み物でした。
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★5  人間は、音楽が昔から好きだったんだね〜 投稿日:2010/03/03
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ぼくと楽器はくぶつかん
ぼくと楽器はくぶつかん 作・絵: アンドレア・ホイヤー
訳: 宮原峠子

出版社: 河合楽器製作所・出版事業部
 図書館で見つけました。
 ベルリンの楽器博物館かな?と思い読んでみました。
 見返しから、109もの楽器のスケッチが描かれていて、おもわず声が出ました。
 遠足で楽器博物館を見学する主人公と一緒に、シューマン先生(このお名前も雰囲気がでちゃうな〜♪)の説明を一緒に聞いている気分でした。
 たくさんの楽器の種類を知るだけでも楽しい。
 
 息子が、一番惹き付けられたのは、前半に紹介されている世界最古のな《鳴り石》という楽器。
 2万5千年ほど前の原始人たちも楽器をつくり、音楽を楽しんでいたという事実に「人間は、音楽が昔から好きだったんだね〜」とニコリ。
 ははは、ありとあらゆる材料から作られたフルートの仲間の楽器たちに興味を持ちました。
 粘土・木・竹・金銀・セイウチの牙と本当に様々です。
 先生の説明が解りやすく、楽器について学べました。

 音楽好きで、年齢的にもしっかり一人読みができるので、とても夢中になり読んでいました。
 
 エンディングを見て、芸術・文化に触れるっていいな〜、吸収力のある子どもの「感性」に大きな影響を与えるものだと思いました。
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★5  「愛」を感じちゃってジーンでした 投稿日:2010/03/03
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ゴリオとヒメちゃん
ゴリオとヒメちゃん 作・絵: アンソニー・ブラウン
訳: 久山 太市

出版社: 評論社
 リアルで迫力あるゴリオの描写。
 表情の変化が本当に良く伝わってきます。
 描く方の愛情無しにこんな可愛らしい表現はできないでしょう。
 ヒメちゃんとの楽しそうな毎日の様子に、こちらも口角が緩みます。

 終盤の二人が引き裂かれそうなピンチに一瞬息をのみますが、思いもよらない展開に笑いながらも、「愛」を感じちゃってジーンでした。

 見返しをはじめ、ソファーや壁紙の美しい花模様のデザインにも目を奪われました。
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★5  3年生の各クラスに1冊常置して欲しい 投稿日:2010/03/03
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
だじゃれ日本一周
だじゃれ日本一周 作: 長谷川 義史
出版社: 理論社
 おおかた想像はついていました。
 “滑って転んで大分県”、“山があっても山梨県”的な〜絵本だろうと。
 
 開いて、ビックリ。
 想像以上。
 扉絵から大笑い。 
 きたはほっかいろ みなみはチャーシューおっきいわ まで
 だじゃれオンパレードです。
 1都1道2府43県がランダムに紹介されています。
 だじゃれのハイレベルさもさることながら、「う〜これぞ日本!」っていう味のある空気感。
 やっぱり好きだな〜。
 だっじゃれに笑わせられながら、この特産品・観光スポット満載のあったかい絵をみて、気持ちもぬくぬくしてきます。
 
 大分県は、歴史あるこの不動のだじゃれフレーズがピッタリですよ。
 千葉県と和歌山県が、ははは好きです。
 息子は京都府と三重県のページを高評価。
 説得力があるのは、見返しの日本地図と「3倍楽しく読む」の付録です。 
 ゆっくり絵を堪能し、付録をその都度読んでいました。

 お話し会で、3年生に読んでみたい。
 できれば各クラスに1冊常置して欲しいくらい。
 笑いながら楽しみながら、知らぬ間に覚えちゃっているっていう、まさしく理想の副教材です。
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★5  ぶーちゃんのおにいちゃんの名前知ってる? 投稿日:2010/03/03
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ぶーちゃんとおにいちゃん
ぶーちゃんとおにいちゃん 作・絵: 島田 ゆか
出版社: 白泉社
 島田先生の作品は、やはり何度読んでも(見ても)ホントに楽しい。
 見るたびに新しい発見があって、飽きませんね。

 最近この絵本を出していたら、息子が「ぶーちゃんのおにいちゃんの名前知ってる?」と。
 「え〜、書いて無いんじゃなかった?」と私。
 「ところが、ところがですよ。これが書いてあるんですよ。探してみてくださ〜い。」と不気味な笑いと共に二階へ。
 「それでは、…」と挑む気持ちで、読み直しました。

 そしたら、ありました〜♪
 いや〜、あらためて島田先生の作品の緻密な描写に夢中な私です。

 ぶーちゃんより、ちょっと知恵のあるおにいちゃんの変わり身になんか、クスッとしてしまいますね。
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★5  「やり過ぎじゃな〜い?可哀想だよ〜」 投稿日:2010/03/02
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ねぇママ、どうしてきょうりゅうはがっこうへいかないの?
ねぇママ、どうしてきょうりゅうはがっこうへいかないの? 作・絵: カンタン・グレバン
訳: スギヤマカナヨ

出版社: らんか社
  『ねぇ、パパ……?』が面白かったので、即こちらも手にしました。
 子どもの質問に答えるママの切り返しが絶妙です。
 とてもこんな風には答えられないなぁ〜。
 「私にも解らない事がたくさんあるのよ。」とか、
 「そんな事考えなくてよろしい!」とか、
 「おかたづけは終わったの?」と、話しをすり替えて逃げてしまいそうです。

 なんて、センスのあるママでしょう。
 でもママの答えの中には、この子が外で吹聴しないことを願ってしまうものもありますね(笑)。
 
 息子は、金魚のページとマンモスのページで笑っていました。
 ははは、クマのページとカメレオンのページが好きです。

 ラストのページのママのちょっぴりシニカルな答えに、この子のドキッとして怯えているのが伝わってくる表情に、「やり過ぎじゃな〜い?可哀想だよ〜」と息子が笑っていました。
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★5  満足満足の作品でした 投稿日:2010/03/01
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ダンスのすきなワニ
ダンスのすきなワニ 作: リチャード・ウェアリング
絵: ホリー・スウェイン
訳: まえざわ あきえ

出版社: 朔北社
 最初のページで、ティナの寝室を見て、ギョッ!
 ワニが好きなようです。
 ここで、『まあ人の好みなので…』と、あれこれ考えずとにかく読みました。
 
 エズラおじさんからなぞの卵をプレゼントされ、温めます。
 このおじさん何者?
 危険な匂いのする人に思えます。
 予想通り、飛び出したのはワニでした。
 アルベルトと名付け、お風呂で飼います。
 
 ワニとダンスというのもなんか楽しい!
 ある日、いつものようにお風呂場で踊っていると、石鹸を踏んでしまい、アルベルトがトイレに頭を突っ込み流されてしまい……。

 ここから先が面白かった。
 絵を担当されたスウェインさんは、この作品の制作にあたり、下水道について勉強されたそうです。

 アルベルトがティナのトイレへ戻ろうと、あちこちの家のトイレに顔を出し、家主が警察へ電話し、警察の人たちが苦情電話を受けるコマ割りのページが楽しかった。
 ははは、暢気に、よその家のトイレの様子を楽しんでしまいました。
 
 アルベルトの神出鬼没のおかげで、町にワニが1000匹もいると噂になるところで大笑いです。
 アリゲーターバスターズの登場に、ドキドキしました。
 ティナの素晴らしいアイディアで、生還できたページで、「ん〜〜〜面白い!」と息子。

 ははも、満足満足の作品でした。
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★5  満たされぬおもいや傷ついた経験もまた… 投稿日:2010/03/01
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
おとうさん
おとうさん 作: シャーロット・ゾロトウ
絵: ベン・シェクター
訳: みらい なな

出版社: 童話屋
 ゾロトウさんの作品は、等身大のこどもたちの心象風景を描いたものが多いように思います。
 ハーパーコリンズ(ハーパー・アンド・ブラザーズ)で、あのモーリス・センダックの存在を世に知らしめた編集者アーシュラ・ノードストロムの秘書を経て、編集者そして児童書作家になられた方だそうです。

 主人公の男の子の独白です。
 男の子には、父さんがいません。
 母さんが話してくれた父さんは男らしく立派だ。
 
 もし父さんがいたら、こんな父さんに違いないと語ります。
 まさしく、子どもの理想のお父さん像です。
 日々の生活で男の子が、どんなにか『父さんがいたら…。』を繰り返し思い描いていたかが、切々と伝わってきました。
 こどもはこういうことを求めているのか、と気づかされたこともあります。
 
 両親が揃っているから、良く育つわけではない。
 満たされぬおもいや傷ついた経験もまた、子どもを成長させてくれるようにも思われます。
  
 原作では、父さんは戦死していないようです。
 とすると、母さんの息子への父さんを語る姿勢が、一層素晴らしく思えてきます。
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★5  っていうか、疲れた〜〜〜。 投稿日:2010/02/28
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
くまくまさんのがいこくりょこう
くまくまさんのがいこくりょこう 作: 中川 ひろたか
絵: はた こうしろう

出版社: ポプラ社
 あ〜面白かった!
 っていうか、疲れた〜〜〜。

 旅行前の準備・準備・準備。
 数日前の、荷造り。
 海外の場合は、直前で大幅に入れ替える事もありますよね。
 おかあさんが、あちこち痛くなるのにとっても共感。
 そして、いよいよ当日。
 あるある、ホントあるあるばっかり。
 
 読後、「息子がこのおとうさんは、うちのお父さんに似ている」とポツリ。
 そうなんです。似てます!
 突然の旅行宣言。
 誰かが、ちょっと具合が悪くたって決行してしまう決断力(?笑)。
 そして、「わすれもの」。
 これは、最早息子にまで遺伝しています。

 空港までの一往復半の車中は、まさしくわが家の再現のようでした。
 
 ここでお話しが終わっていて、はははホッとしました。
 この先のアクシデントを思い描くと、もっと疲れそう。

 でも、終わってしまえば、ぜ〜〜〜んぶ思い出。
 それも、良い思い出です。
 やはり、続編を期待してしまいます(笑)。
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★5  絵の不思議な力により、神秘性が際だつ作品 投稿日:2010/02/27
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
太陽へとぶ矢
太陽へとぶ矢 作・絵: ジェラルド・マクダーモット
訳: 神宮 輝夫

出版社: ほるぷ出版
 表紙絵よりもサブタイトル“インディアンにまつわるおはなし”に興味を覚え開きました。
 
 昔太陽の神が迸る命の力を一本の矢にかえ、大地に向かって飛ばした。 
 命の矢は一人の娘に当たった。
 そして、男の子を産んだ。
 長じて、男の子は父親探しに出かけ…。
 
 広い世の中を旅し父を求め、ある意味自分の存在証明に必死です。
 父なる太陽の神へと会いにいくプロセスが、とても神秘的です。
 やっと会えた父もまた慎重で、息子へ試練のテストを与えます。
 ここで、神とはこういうものか?とちょっと驚きました。
 やっと認められ、再び父の手で大地へ送られた男の子はさぞや誇らしく、常人では果たし得ない使命を背負った命であることの自覚に目覚めた事でしょう。

 読み進めていくうちに、このモザイク様式のようなイラスト画の魅力に引き込まれました。
 絵の不思議な力により、神秘性が際だつ作品だと思います。

 コールデコット賞を受け、全米で話題になった結果、歴史考証学的見地から批判を浴びたようです。
 が、子どもに読み与えるに際に、歴史事実を伝えるのではなく、あくまでも作られたお話的ニュアンスで絵を含め楽しむのであれば、私は問題が無いように思います。
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★5  バーニィの弾けっぷりに爆笑 投稿日:2010/02/27
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
おりこうバーニィ
おりこうバーニィ 作・絵: ソニヤ・ボウガエバ
訳: ふかさわえいすけ

出版社: そうえん社
 笑いが伝染しました。
 私が読んで、息子が読んで、夫へ。
 わが家で人気をおおかみと共にわけるワンちゃんもの。

 ワンちゃんの名は、バーニィ。
 彼の独白です。
 
 だれもぼくのことをわかってくれない
 という彼。
 おやすみのひになると、
 ごしゅじんは いつも クルマのしゅうり。
 
 ここで、何時もクルマの修理を休日にするなんて、相当痛んでいるクルマなんだなと思いました。

 このご主人のクルマの修理に付き添うバーニィが、ご主人にタイミング悪く叱られっぱなし。
 これじゃ、“気持ちをわかってくれない”っていう彼の不満もわかります。
 クルマの修理が上手くいかないのか、ご主人が八つ当たりをしているようにも思え、バーニィに同情してしまいました。

 ところが、日も暮れ修理も終わり家へ戻っても、ご主人と一緒に家の中に入ろうとせず、不気味な笑みを浮かべるバーニィに???でした。
 

 ラストのページを開いて、一瞬息をのみ、彼の弾けっぷりに爆笑です。
 ご主人が、休日クルマの修理に明け暮れるのも納得の大どんでん返しに、しばらく笑いが止まりませんでした。
 確かに、誰もバーニィのことをわかってくれてないですね(笑)。
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★5  お父さんにも苦手があるんだよ 投稿日:2010/02/26
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県  男の子13歳
しごとをとりかえたおやじさん(こどものとも)
しごとをとりかえたおやじさん(こどものとも) 作: 山越 一夫
絵: 山崎英介

出版社: 福音館書店
おかみさんの仕事ぶりに文句ばかり言っているおやじさん。仕事を変えてみたら…。
不慣れな家事に取り組んだおやじさん。勝手が違って大騒動。
せっかちなだけに、やることなすこと空回り。次々に起こるドジ話に思わず笑ってしまうのですが、おやじさんは大まじめ。

我が家をおもわせるようなお話。おかしいながらも、ちょっと身につまされてしまいました。
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★5  空想の世界で遊ぶためには… 投稿日:2010/02/26
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
みどりの船
みどりの船 作・絵: クェンティン・ブレイク
訳: 千葉 茂樹

出版社: あかね書房
 空想の世界で遊ぶためには、遊んでいる自分を見つめるもう一人の自分の存在を無視しなければ、夢中になれません。
 幼い子どもでも、なかなか恥ずかしがってできない子もいます。
 大人でも、どっぷり浸かれるトリティーガさんのような人も入るんですね。
 主人公姉弟のジャングル探検が、世界航行へとお話しが飛躍していくプロセスが楽しい。
 
 この姉弟が発見した緑の船は、トリティーガさんの意図した作品のようです。
 機関室に見立てた、太い木の切り株の上の小屋の中を見ると、ご主人(船長さん)の写真や望遠鏡。
 きっとご主人は、船を愛し乗った方だったのかも。
 そのご主人の好きな船を庭に作るトリティーガさんのしゃれっ気。
 ご主人を愛していたのでしょうね。

 この庭で、庭師(水夫長)を含め4人で旅した数日間は皆にとって幸せな時間であったと想います。
 こんな時間を幼い頃に持てるこどもたちは、この姉弟のように忘れることがないと思います。

 近所のこどもたちに遊んでもらう私ですが、小学生とは野球(近所で“ノックのおばさん”と呼ばれています)、園児さんたちとは絵本や折り紙。
 どうしても、既存の道具やおもちゃを使っての遊びになりがちです。
 今年の夏は、レジャーシートの飛行機で旅でも計画してみようかと思います。
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★5  もう〜、ここに伏線があったのか〜 投稿日:2010/02/23
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
はらぺこおおかみとぶたのまち
はらぺこおおかみとぶたのまち 作・絵: 宮西 達也
出版社: 鈴木出版
 「また、やられた〜!」って、感じです。
 腹ぺこおおかみが、よろよろたどり着いたのがぶたの町。
 おおかみにとっては、餌が固まって待っててくれているようなもの。

 でも、ぶた影すら見えない。
 ラーメン屋さんのディスプレイを見て驚きのおおかみ。
 私たち親子もメニューを見て大爆笑。
 おおかみで出汁を取っているようです(笑)。
 しゅうまい・ぎょうざに至っては、おおかみは身を刻まれる事を絶対想像したでしょうね。
 ここで、お腹がよじれそうだったのに、次の本屋さんのウインドウに飾られた本のタイトルに、またまた引きつり笑いが。
 タイトルを読んだだけで、このおおかみは、この町のぶたがおおかみが好物であると気づきます。
 次の電気屋さんもしかり。
 こうなるとこの町の静けさは、意味が違ってきます。
 彼を狙う静なでも鋭いぶたの視線を警戒せずにはいられません。
 変装してとっととこの町をでようとしたおおかみでしたが……。

 あ〜、面白かった。
 町として生き残る為の、ぶたの知恵に息子賞賛。
 絵本を閉じて、看板を掛け替えているぶたさんが。
 表紙を見直すと、町に入ってきたおおかみを見つめるぶたの目・目・目。
 扉絵を見直して、「もう〜、ここに伏線があったのか〜」って私。
参考になりました。 1人

★5  顔を引っ張り合っての喧嘩 投稿日:2010/02/22
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ごろうじいちゃんととらきちさん
ごろうじいちゃんととらきちさん 作・絵: 吉村竹彦
出版社: 佼成出版社
 読後「こんなおじいちゃん、今は見あたらないな〜」、と思いつつ吉村先生のプロフィールを見て納得です。
 吉村先生のおじいちゃんに当たるお年頃の方たちの中には、いそうですね。
 江戸っ子のじいちゃん二人。
 武田ごろうさんと、井上とらきちさん。
 幼い頃から、隣同士。
 一緒に遊んで、喧嘩して。
 家出も一緒。
 どちらも幼い頃から職人修業。
 寄ると、触ると喧嘩、喧嘩。
 じいちゃんになっても喧嘩。
 ごろうじいちゃんの孫の目で描かれています。
 
 じいちゃんになってからの、顔を引っ張り合っての喧嘩のアップのページに大爆笑。
 お風呂屋さんでの喧嘩にも笑わせてもらいました。
 
 いや〜、どちらも負けずに長生きして欲しいな〜。
 残された方が、淋しくて泣くだろうな〜。
 こんな、長〜いおつきあいの友だちがいるって幸せですね。
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★5  しっかりその気になっている私 投稿日:2010/02/22
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
とってもとってもあいたいの!
とってもとってもあいたいの! 作: シムズ・タバック
訳: 木坂 涼

出版社: フレーベル館
 『ヨセフのだいじなコート』のシムズ・タバックさんの作品です。

 これぞ、子どもの世界だ〜っていう作品です。
 
 会いたい人がいるとします。
 大人の私は、夫のスケジュール・息子の学校、そして私の仕事とあれやこれやと考えているうちに、会いたい気持ちがしぼんでしまいます。
 何も考えず、飛行機に乗ってしまいのだけれど、相手の都合もあることだし、やっぱり現実的な話しへとは至らない事が多いですね。

 ニュージャージーのエミリー・アンが、思いついたカリフォルニアにいる会いたい人と会う方法。
 読んでいくうちに、しっかりその気になっている私。
 この可愛らしい想像力の行き着くところは、夜も更ける頃まで考えていたのでしょうか、食べ物で終わる辺りが子どもらしい。
 ラストのベッドの上の絵本に、おもわず見入ってしまう自分にちょっと笑ってしまいました。

 郵便がどんな風に運ばれるかを知ることもできて、楽しいと思います。
 息子は、一通一通手紙やはがきの宛名など読んでいました。
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★5  世間知らずのお坊ちゃんのよう 投稿日:2010/02/17
アダム&デヴさん 50代・ママ・青森県  男の子11歳
ちゅーちゅー
ちゅーちゅー 作・絵: 宮西 達也
出版社: 鈴木出版
 ついにゲット!
 「やった〜!どれどれ…」と読みました。
 三匹のこねずみたちが賢いな〜。
 一方ねこは、鋭い目つきのルックスからはほど遠い世間知らずのお坊ちゃんのよう。
 ねずみを食べたことが無いようです。
 こねずみたちに言いくるめられ、おいしいバナナも振る舞っちゃうんですから。
 この辺りで、『逃げないの?ついていくの?』とハラハラ。
 はてさて、この後のアクシデントでのこねずみたちの知恵にビックリ。
 エンディングは「ティラノサウルス」シリーズに通ずる様な“ほろりもの”でした。
 
 なんといっても、こねずみたちに教えられた「ねずみの特徴」のページで、震えるねこに笑いました。
 「ぼよよ〜ん」には参りました。
 
 タイトルが生きている作品ですね。
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