アフリカシリーズのまとめ
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投稿日:2010/04/03 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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「いなづま」で運の強さと宿命を感じさせたがくしゃヌーのその後のお話です。
恵みの雨の後で蘇生する大自然。
がくしゃヌーは再び仲間たちと合流し、リーダーとなります。
お腹にあかちゃんのいる母親ヌー。チータに襲われて死にかけたときにはがくしゃヌーが立ち向かいます。経験を通して強さを身につけていたのです。
これが単独行動のチータでなければ無理だっただろうと後書きに書いてありました。
野生の国での運命だと思います。
助けられた母親ヌーからやがて生まれてくる新しい命。
シリーズの中で象徴的な絵本です。
これまで読んできた吉田さんのアフリカシリーズの断片とつながるところがあります。
そして、シリーズの中で一番図鑑的な絵本です。
いままでに登場しなかったかえるのような大自然の生き物、植物、小鳥たちと様々なものがちりばめられています。
ただ、吉田さんの思いがあまったのか、チータに立ち向かうがくしゃヌーの表情は劇画調になってしまいました。このシリーズの中で唯一違和感を感じた一シーンです。
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壮絶なドラマです
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投稿日:2010/04/01 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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吉田さんのこのシリーズは、同じ話が別の角度から繰り返されるので、ふしぎな感じがします。
ライオンシリーズと一緒に読むと、ライオンの気持ちとヌーの気持ちを感じることができます。どちらも生きているのですね。
それにしても、今回のヌーの大行進は壮絶です。
群集で行動するヌーは、リーダーが行動の決定権を持っているようです。
川を渡ろうとするヌーですが、渡りやすい場所を選ぶのではなく急な場所を渡ろうとしました。
渡っているうちに斜面が崩れたものだから多くのヌーが犠牲になっています。
それでも続こうとするのはヌーの性格なのでしょうか。
皮肉にも多くのヌーを救ったのはライオンが襲ってきたこと。
犠牲になったヌーはいましたが、逃げ帰るヌーの姿にヌーの群れは引き返すことを気づいたのです。
大自然の壮絶なドラマですが、人間社会でもダブらせることができると思いました。
たとえば軍国主義の中で振りまわされた国民のように。
絵本を見ていても、私の頭の固さは変わらないようです。
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軽妙なショート・ストーリーズ
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投稿日:2010/04/01 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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時期が時期だけに心惹かれるタイトルでしたが、開けて思わずはまってしまいました。
ケイゾウさんは幼稚園で飼われているニワトリ。
ニワトリのケイゾウさんと、仲間に加わったうさぎのみみこちゃん、そして園児たちの繰り広げるコミカルなお話が続きます。
それも「ケイゾウさんは※※がきらいです」のセット。
ケイゾウさんが極めて人間的なのと、先生とのやりとり、園児たちの怖いくらいの無邪気さに振りまわされ、先生もふくめてドタバタなのですが、とてもほほえましいのです。
それにしても、滑り台から放り投げられたり、運動会で園児たちに引っ張り回されたり、過激なしうちに耐えながらきらいだ、きらいだといいながらも園児たちを暖かい目で見ているケイゾウさんは素晴らしい。
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これは童話ではありません
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投稿日:2010/04/01 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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このはなしはおとぎばなしではありません。
最初にそう書かれていて、宮沢賢治の強い思いを感じました。
確かに、面白い本でもありませんし、オチがあるわけでもありません。
この本は自己犠牲を享受する竜のお話。
毒を持ち、怖いもののない、誰もがおそれる竜が、襲うのを止め、自分の皮を剥ぎ取られてもがまんする、虫に喰われてもがまんする、そして自分は死んじゃった…という話です。
死んだ竜はお釈迦様になりました。
これは悟りであって幸せとはかなり異質のことかと思います。
結論づけられているわけではなく、私は宮沢賢治の問題提起ととりました。
考える材料にはなりますが、子どもにとっても親にとっても安易な話ではないと思います。
戸田さんの絵も主張するのではなく、問題提起に参加しているように思いました。
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こんな絵本にいやされるのでしょうか
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投稿日:2010/03/31 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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家業の漁師を継がないでバスの運転手になった男のお話。
海辺ののどかな風景、のどかな人間関係、なにかホッとするお話です。
その運転手さんが、踏切で線路を裸足で歩いていく老人を見つけました。
バスを止め、老人に駆け寄ります。
乗客もそれに気づいて追いかけます。
間一髪老人を助けた運転手さん。
電車に乗り遅れた乗客もあれこれ言わず拍手で運転手さんを受け入れます。
この本でいやされるのは、風景だけではありません。
こんなことって、現実にはあり得ないと思うから、読んでいてとても救われる気がするのです。
命の大切さ、人への思いやり、さりげなく伝えてくれる本です。
その場になったら他人の顔をしたり、こんな運転手さんにくってかかるような人ばかりを見ているので、そんな人にはならないように願いながら読んであげたい絵本です。
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愛の極点!感無量です
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投稿日:2010/03/30 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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スパイの疑いで戦後のソ連で7年間もシベリアの収容所に入れられた日本人の実話。
収容所を出てからも日本に帰ることを許されず、連れてこられた村で知り合ったロシア女性とのお話です。
クラウディアも幼い頃、ロシア革命後の混乱の時期に両親を失い必死に生きてきた孤独の身。
クラウディアは、ヤコブとロシア名を名乗った彼の無実を信じ、お互いを思いながら結婚して生活してきました。
二人の生活だけでも感動のお話ですが、感動はさらにさらに続きます。
ヤコブには戦後捕らえられた時に生き別れになった日本人の妻と娘がいました。
そして、長い年月を過ぎた今でも日本で夫を待っていることが分かります。
クラウディアは「他人の悲しみのうえにわたしだけの幸福をきずくことはできません。」とヤコブを日本に送り返すのです。
自分はヤコブの思い出の中で生きていけるというのです。
これほどの愛があるでしょうか。
この絵本は、実話であり、クラウディアがヤコブとの別れに送った詩に基づいています。
最後にその詩の原文(ロシア語)と訳が載っています。絵本の文中にその詩の断片がちりばめられています。
クラウディア自身の言葉からこの絵本が成り立っているのです。
凄すぎます。
村尾靖子さんには詳しいノンフィクションがありますし、ヤコブ(蜂谷弥三郎さん)もこの話を本にしていますから読んでみて下さい。
後日、クラウディアはヤコブと再会しますが、それを知って「ああ、本当に良かった!!」と思いました。
この絵本、中学生の図書室だよりで中一の生徒が、お薦め本として感想を書いていました。大人の感傷的な感動だけではなく、子どもたちもしっかり受け止めることができることも判り、さらに感動です。
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ライオンシリーズのカップリング盤です
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投稿日:2010/03/30 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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ライオンシリーズの「かりのけいこ」のストーリーをヌーの側から見たお話です。
シマウマやトムソンガゼルやゾウ、キリンも共存できるのに、ヌーは弱者なのですね。
ハイエナに狙われたり、ライオンに襲われたり。
集団で行動するヌーが生き延びる道は、誰かがおとりになって仲間を守ること。
お母さんがあかちゃんヌーのために取った行動。じつは、それであかちゃんヌーは迷子になってしまいました。
親からはぐれたあかちゃんヌーは生きていけない。
集団で川を渡るシーンは圧巻ですが、他のヌーに乗られたために溺れてしまうヌーもあるという野生の厳しさもあるのですね。
最後にお母さんヌーと巡り会えてホッとしましたが、この絵本は壮大なシーンが続くために、限られたページの中に押し込めてしまうには、ちょっと無理があるようにおもいました。
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懐かしさいっぱい
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投稿日:2010/03/28 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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住まいの回りの銭湯がまた一つまた一つとなくなっていきます。子どもは、スーパー銭湯やらラドン温泉やら娯楽施設化した公衆浴場だと思っています。
考えたら、我が家の風呂に浸かるのが当たり前。そしてご近所さんとの語らいの場が失われ、家族通しのコミュニケーションが薄らいできています。
銭湯はまさにコミュニケーションの場でした。
一人懐かしく思っていてもしょうがないのですが、昭和時代の銭湯の仕組みを知らなかった私としては発見の絵本でもありました。
女湯が出てくるのが少し恥ずかしくもありますが、自分の小さい頃は子どもは男湯と女湯を行き来していたことも思い出します。
銭湯の構造、銭湯の職業とする家族、銭湯に来る人たち、いろんなことが子どもにとって話の材料です。
じめじめしたいじめなんてなかったよな。
伝えたいことがいっぱい見つかった絵本でした。
おまけ:この絵本、構図の捕り方がバツグン。ものの見方の視覚、捉え方、視点、これってけっこう子どもたちにとって大事なことだと、読後思いました。
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誰もが知っている話だけれど
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投稿日:2010/03/28 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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誰もが知っているお話ですが、読み返してみると、単純でありながらとても意味深い話です。
極悪人のカンダタがただ一度、踏みつぶそうとした蜘蛛を殺さなかった「善意」をお釈迦様が認めて、地獄にいる彼に蜘蛛の糸をさしのべます。
どんなに悪い人間にも良心があるということでしょうか。悪行を尽くしても救われるという宗教の話でしょうか。
お釈迦様の好意は、カンダタには伝わりませんでした。
地獄のおどろおどろしさと、極楽のおだやかさ。他者を蹴落としても救われようとする人間の性。
自分を守ろうとするのは人間だれもが持っている本能です。だからこそとても怖いお話です。
遠山さんは、物語を絵の中に塗り込めることで、この物語をとても強烈なものにしました。
文章だけではなく、絵で語っているからです。
地獄の風景、蜘蛛の糸を伝ってあとから登ってくる亡者たちの表情は怖いくらいです。
そして、対比するように極楽のおだやかさ。
低学年には少し刺激の強い作品となっているかもしれません。
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「自然界で生きていく強さ」が
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投稿日:2010/03/21 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子14歳、女の子10歳
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これはまた、切ないお話でした。
でも、かわいそうという同情の目で書かれたものではなく、
「生きる」って、こういうことなんだ。と、伝えてくれている絵本のような気がします。
手島圭三郎さんの絵本をこのところいくつか読みましたが、北国の生き物たちを主人公に、
それぞれの絵本で、「自然界で生きていく強さ」が描かれていました。
この絵本では、最初から身体を壊していた子どもの白鳥が、死んでしまってもなお、その白鳥の家族が子どもを残し旅立っていくので、
こうしたことを理解できる年頃になってから、触れてほしい1冊です。
やはり、小学校の中学年(4年生の終わり)、高学年以上のお子さんにお薦めします。
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一途な思い
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投稿日:2010/03/27 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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クリスマスのプレゼントにもらった、スズの兵隊。
一人だけ片足がない兵隊。その境遇にはいろいろな思いが込められているのだろう。
その兵隊が、紙でできたバレリーナ人形に恋をします。
何も言わず、ただ見つめるだけの恋。
いろいろな冒険をして、また元の場所に戻る幸運もあったけれど、今度は暖炉の中に投げ入れられてしまいます。
人間の身勝手と、スズの兵隊のプライドが強調されるシーン。
風に吹かれて暖炉に飛び込んだ紙のバレリーナも一緒に燃えていきます。
溶けてハート形の固まりになった兵隊。飾りを残して燃え尽きた人形。
これは幸せなことなのだろうか。
アンデルセンが持ち込んだ仕掛けによって、奥深さ、様々な思いを与えてくれる絵本でした。
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一生大事にできること
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投稿日:2010/03/26 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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石に魅せられたお父さん。
はたから見たら変わり者だけど、仕事がなくても、貧乏しても、それこそ「頭の中には石ころがいっぱい」。最後には、認められて科学博物館の館長にまでなりました。
実話であり、娘が書いた絵本。彼女にとって父親は素晴らしい人なのです。
その作者のキャロル・オーティス・ハーストも「頭の中に本がいっぱい」で、学校図書館の司書になったそうです。
夢を持つことは素晴らしいことだと語ってくれています。
この絵本は、苦労話でもあるのですが、それに打ち勝つだけの夢を持ってもらいたいと思いました。
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きれいな日本語で書かれています。
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投稿日:2010/03/20 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子14歳、女の子10歳
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上の子が興味を示して「ひとりで読む。この作者って、誰?」というので、本を渡した時「“泣いた赤おに”を書いた作者だよ」と、答えたら、びっくりしていました。
「泣いた赤おに」は日本の昔話だと思っていたそうです。
私もかなり最近まで、そう思っていましたけど…。
海外で「泣いた赤おに」は日本文学の英訳として、とてもポピュラーな作品らしいです。(話が逸れました)
後書きを読むと、この浜田広介という方はアンデルセンやトルストイの文学を読みふけって楽しんだようです。
なので、昔ばなしぽい物語性や、語り口調はそれらの作品から身につけられたのでしょうね。
1話1話はとても短いもので、文章の言葉がとてもきれいな日本語で書かれていることに一番驚きました。
きれいな日本語で書かれているのに、ちっとも堅苦しくなく、
すごく読みやすかったことも!
1人読みなら、小学校低学年から高学年までお薦めします。
優しい童話が多いので、この作品はどちらかというと、女の子の方が好みかもしれません。
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孤高のヌーの力
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投稿日:2010/03/26 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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今回はヌーが主人公。片目のハイエナやおとうとライオンが登場するので、ライオンシリーズの番外編です。
いつも大群衆で行動するヌー。その先頭を行くがくしゃヌーがハイエナたちの罠にかかります。仲間から離され、ハイエナの集団に取り囲まれたがくしゃヌー。
緊張感とスピード感のある展開。勝ち負けではなく、逃げるしかないヌーだけにハラハラして読みました。
ヌーの速さが勝って、ハイエナの輪を突破したがくしゃヌー。
おとうとライオンに遭遇して、今度はダメかと思った時のいなびかり。
ヌーの力が神を呼んだようなお話でした。
でも、ヌーは仲間のところに戻らなければ、回りは敵ばかり。
絵本を読み終えて、がくしゃヌーの無事を祈っている私でした。
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子どもの切なさがひしひしと…
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投稿日:2010/03/23 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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お母さんがシカゴに働きに出かけるという。
背景には戦争(南北戦争?)があり、女手の働き口があるという時代。しかも、黒人であること。まだまだ黒人が迫害されている時代であることがわかれば、お母さんの不在がとても重さを持ってきます。
この絵本では、大好きなお母さんを待つ女の子の切ない気持ちがひしひしと感じとられます。
絵も極めて静かに女の子の心を表現しています。
待っても来ないお母さんからの手紙。おばあさんと二人で母親を待つ冬の長さ。
おばあさんの心持ちも感じとれます。
読んでいて、お母さんに何かあったのではないかと思わせるようなストーリーですが、母親が帰ってくることが判って自分もホッとしました。
子猫が重要な役割をしていると思います。
ところで、この絵本には父親もおじいちゃんも出てきません。
これは戦争と関係あるのでしょうか? 黒人であることと関係あるのでしょうか?
それとも、この家族の事情なのでしょうか。
父親として読むとき、この絵本における「父親の不在」がとても大きく感じられ、設定によって女の子の母親に対する心持が変わっていくのではないかとも思いました。
すこし、さびしかったです。
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重いテーマでした
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投稿日:2010/03/23 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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中国人の強制連行、強制労働、そして蜂起した彼らに対する弾圧。
これほど重いテーマが児童書で成立するのだろうか?
岡田依世子さんは、戦争を知らない小学生のカナと、中学1年生の保の夏休みの物語として描いています。
村ではタブーとなっているホラ穴。そこでの出来事を不思議体験として描いています。
過去を知ったとき、彼らはその時代には加害者の側であった祖父を許せるのだろうか?
歴史の事実は変えることはできない。
過去の過ちにどのように向かい合うか?
それを子どもたちに伝えるのも親としての役割なのでしょうか。
過ちを繰り返さないためにも。
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絵はすごいけど…
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投稿日:2010/03/22 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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「よくわからない」
残念ながら、我が家の息子と嫁はそう申しました。
えんまさんが、これだけさびしがりやでマザコンだったとは。
どう見ても極悪ばあさんに、夢に見た母親の面影をだぶらせて、我を忘れてしまいます。
人間味あるというよりも、だだをこねる子どもがえり。
良い話なのかどかもはっきりとはわからないのですが、山本孝さんの絵だけは濃厚で脂ぎっています。
好き嫌いがはっきりする絵本かも知れません。
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桜満開、マジョモリの世界
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投稿日:2010/03/22 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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桜についての蘊蓄たっぷりの絵本。
桜にいろいろな種類があることだけではなく、桜前線の仕組み、花芽は前年の夏にできていること…、目からウロコ状態で読みました。
ただ、この絵本の功績は早川司寿乃さんの絵。
マジョモリで印象づけられた、独創的で神秘的な絵の桜絵巻にしあげてくれました。
天狗とワンコがナビゲーター。
たんに理科の教科書的な発想ではなく、不思議の国の冒険のような仕組みになっています。
お花見が楽しみになるような、春らしさにうきうきしてくるような、いかにも春爛漫の絵本です。
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わんこがかわいい!を連発です。
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投稿日:2010/03/18 |
てんぐざるさん 40代・ママ・埼玉県 女の子14歳、女の子10歳
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表紙絵の犬たちが空を見上げている絵が、目をひきました。
とにかく、黒井健さんの「わんこがかわいい!わんこのお尻がかわいい!」と、犬好きの上の子が目を下げていました。
そういえば、子どもの頃はよく雲がいろいろなものに見えてたけど、最近はゆっくり雲を見ている時間がないです。
すべてのページが子犬の目線なので、道端の夏の草花も、大きく子犬の背丈に合わせて描かれていて、いいなぁと、思いました。
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残さなければいけない一冊
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投稿日:2010/03/22 |
ヒラP21さん 50代・パパ・千葉県 男の子13歳
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海軍特攻隊って聞いて何人の子どもたちが判るのだろうか? かくいう自分も戦後世代。
だけど、戦争と平和ということをいやというほど教えられてきた世代でもある。
無邪気に見送った飛行機が、死ぬために飛んでいるなんて誰も思わないだろう。
戦争って、信じられないことが本当に当たり前になってしまうんだ。
自爆テロ、ビルに乗客とともに突っ込んだジェット機もあったっけ。
そして、信じられないことが一つ一つ過去形になり、忘れ去られていく。
悲しいこと、嫌なこと、不幸なことはあまり思い出したくはない。
けど、だからこそ、この絵本は忘れてはいけない一冊だと感じた。
航空隊に届けたすみれ。
そのすみれを受け取って、これから死んでいく特攻隊員は昔の遊びを思い出し、花相撲で布団いっぱいにすみれを散らして、それで眠ったんだって。
そんな人たちが、イヤでも受け入れなければいけなかった死。
しかも、「国を守るためって」思いこんで死んでいった。
それが戦争なんだよ。
人の命が散った後、小島に咲いたすみれの群集。
たまりません。
松永禎郎さんの絵も、話にマッチしていてとても良い本です。
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