天晴れなラストシーンに、子どもの頃の懐かしい気持ちがよみがえります。
くれよんのなかまたちは、次々と箱を飛び出して、真っ白な画用紙に絵を描き始めます。きいろくんはちょうちょを、あかさんとピンクちゃんは花を・・・。だけどくろくんだけは、きれいに描いた絵を黒くされてはたまらないと、なかまにいれてもらえません。くろくんがさみしそうにしていると、シャープペンのお兄さんがやってきて、くろくんに秘策を授けます。
子どもにとってクレヨンは特別な存在。仲間はずれになってしまったくろくんのせつない気持ちに共感し、そして迎えるハッピーエンドに安堵することでしょう。
大人は子どもの頃の気持ちをちょっぴり思い出すことが出来る、そんな素敵な作品です。
(絵本ナビ事務局長 金柿秀幸)
クレヨン達は、真っ白な画用紙を見つけて大喜び!チョウ、お花、木…。みんな、つぎつぎと描いています。ところがくろくんだけは仲間に入れてもらえません。でも…。記念すべきシリーズ第1作!