生と死が雪嵐の中で交錯する
作: 宮沢 賢治 / 絵: 黒井 健
春の訪れを告げる雪嵐の日の激しくも美しいできごと。そのとき雪童子がぷいっとなげつけたヤドリギは、生命のシンボル。雪嵐の中、死にかける子供の生命はまさに、その雪によって守られた。冬の中には春がひそみ、死の中には生命が宿る。子供は雪の中で、目覚めと再生の時を待つ。大いなる自然へのおそれと感謝を込めた宮沢賢治の傑作!春への予感をふくんで冬の終わりを告げる花、それが水仙。透明感のある青い世界がここにあります。
3コメント
透明感のある黒井健さんの絵が、このおはなしにピッタリ。水仙月の空気の冷たさまで感じました。
#宮沢賢治
知らないお話だったけれど、読んだらひきこまれた。雪国ならではの話なのだなとおもった。絵がすごくきれいで気に入りました!
songbirdさん
雪の中を歩いているこども、真っ青な空を見上げる熊の毛皮の雪童子、真っ赤な下をもつ雪狼、、、。それぞれの色が醸し出す雰囲気にはっとさせられます。正座、夜空、雪一面の様子。どれも透明感あふれる絵になっていて、どんどんお話に吸い込まれていきます。
もぐもぐもぐもぐさん