日本の宝物のような物語がいま書き継がれる。
『だれも知らない小さな国』をはじめとした「コロボックル物語」シリーズ(全6巻)を書いた佐藤さとるから直接バトンを渡されたのは、稀代のストーリーテラー・有川浩。 佐藤さとる版コロボックルから有川浩版コロボックルへの橋渡しとなるのが本書、『コロボックル絵物語』です。 有川浩による物語に、村上勉の全点描き下ろしイラストのお披露目ともいえる作品。 コロボックルファンはもちろん、物語を愛するすべての人に贈る絵物語ができました。
「初代『コロボックル物語』を書かれた佐藤さとるさんは、日本じゅうの子どもたちにコロボックルというトモダチをくれました。 きっとたくさんの子どもたちが、私と同じように自分の身のまわりにコロボックルを探したことと思います。(中略) 私は大人になってから、佐藤さとるさんとお会いしました。 佐藤さとるさんのご自宅は、『だれも知らない小さな国』に出てきたせいたかさんの小山のおうちそっくりでした。 「いらっしゃい」と出てきた佐藤さとるさんは、見上げるほど背が高くて、せいたかさんがそのまま年を取ったようなおじいさんでした。 おうちに上がると、奥さまがお茶を出してくださいました。まるでおちび先生がそのまま年を取ったような、小さなかわいいおばあさんでした(お若いころは、きっとすごく美人だったにちがいありません)。 私は思わずたずねました。 「せいたかさんは、佐藤先生だったんじゃないですか? コロボックルも本当にいるんじゃないですか?」 佐藤さとるさんはにっこり笑って、私にこう言ったのです。 「ぼくは、今の時代の子どもたちも、今の時代のコロボックルとトモダチになれたらいいなぁと思っているんだ。有川さん、新しい『コロボックル物語』を書いてみないかい?」 そうして、新しい『コロボックル物語』のおひろめとして、この本が出ることになりました。」 (有川浩「あとがき」より)
佐藤さとるさんの「コロボックル物語」は、40代の親の私が子供の頃からある物語ですが、有川浩さんがまた新たに「コロボックル物語」を書かれたのがこちらの本になります。
イラストは変わらず村上勉さん!です。
児童書と絵本のちょうど中間的な幼年童話という感じな1冊に思いました。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子11歳)
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