「馬の草子」とは、馬のおとぎばなしのことです。今はずっと昔、お十夜の夜に、大きな馬が川に立っているという言い伝えがありました。あるとき、その川に橋がかかりました。すると、その橋の上をとおるとき、通るものは馬になってしまうのでした。犬も、法師も、孫とおばあさんも、旅の女の人も・・・・・・、なんでも橋の上では馬になり、わたると元に戻るのです。井上洋介氏の描くナンセンスの絵本、たくさんの想像とともに、隅々まで子どもたちと楽しんでください。
井上洋介図鑑展で原画を見ました。
昔話風の作品です。橋の上を通ると不思議なことにみんな馬に変身するのですが、橋を渡り終わると元に戻ります。
変身した人たちは、変身したことに気づいている風もなく、人だけでなく、牛も馬に変わります。
で、絵を見ていて思ったのですが、魚をかついでいた人の上の魚は馬にはならなかったので、大きさ制限があるのでしょうか。
井上さんの作品で変わってしまうというと『ふしぎなやどや』がそうではなかったかと思ったのですが、馬ではなくろばだったようでした。
昔話風の絵なのに、現代の風景が盛り込まれている場面が井上さんらしい遊び心です。
見ているお子さんがいつか気づいてくれるといいなあというお気持ちがあるそうで、私は美術館で展示の説明を受けたのでそのことを知ったのですが、ぜひ子どもたちと読んで見つけてほしいなあと思いました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子12歳)
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