ばけることが得意なばけだぬきのばけたくん。 今日から「ようかいえん」に入園です。 「ばけたくん、よく きたね。」 園長のぬりかべ先生が出迎えてくれました。 ようかいの子どもたちでいっぱいのようかいえん。さあ、どんな毎日が待っているのかな。
くびがにょろ〜んとのびるにょろこ先生の伴奏で歌をうたっている時、うれしくなったばけたくんは「どろりんぱ!」でたいこに変身。みんなたいこの音に合わせておどり出して、とっても楽しそうだね。 今度は庭でかくれんぼ。ばけたくんは、またまたばけようとしています。 でも、かくれんぼでばけちゃって、本当にいいのかな? クモにばけて雪女のふぶきちゃんを驚かせると、味をしめてしまったばけたくん。たこやへびや障子にばけていたずらし放題! 一向に見つからないばけたくんを探すために、てんのすけくんがてんぐのうちわで空まで飛んでいき・・・。
一見、私たちと姿が大きく違う「ようかいえん」の子どもたち。ひとつめこぞうのじろりん、かっぱのきゅうた、ばけねこのにゃーこにざしきわらしのぼっこ。それぞれ個性的です。 でも、思いっきり歌ったり遊んだり。時にははめをはずしてお友だちを困らせてしまったり。 怖いものなんてなにもない!なんて思いきや、意外と泣き虫だったり。 なんだかこの子たちとだったら、お友だちになれそうな気がしてきますよね。 みんなが食べている、それぞれのお弁当の美味しそうなこと! おなかが空いて弱っていたばけたくんも、ほら元通り。誰かさんみたい。
白土あつこさんが子どもたちに贈る、愉快で優しい物語。 見返しには「ようかいえん」の仲間たちの紹介カードが描いてあります。 「ようかいえんのうた」の歌詞と楽譜も載っています。 さぁさぁ、予習はばっちり。勇気を出して「ようかいえん」に遊びにいってみよう。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
<妖怪の子どもたちが元気に遊びまわる夏にぴったりの絵本> 化けることが得意な化けだぬきのばけたが、妖怪の子どもたちが通う『ようかいえん』に入園しました。みんなでかくれんぼをしているとき、見つからないようにしようと思ったばけたは、クモに化けました。それを見た虫嫌いの雪女ふぶきちゃんが悲鳴をあげると「ふぶきちゃん、みーつけた!」オニのじろりんに見つかってしまいました。おもしろくなったばけたは、いろいろなものに化けてみんなをおどかしますが…。
はじめて幼稚園に通うようになった子どもは、不安がいっぱいだと思います。
しかしながら、この絵本の主人公ばけたくんは初日からすっかり園に馴染んでいました。みんなとしたかくれんぼでは、その変身する能力をいかんなく発揮していました。
我が家の子どもにも、ばけたくんのようにたくましくなってもらいたいです。
(てつみんさん 40代・パパ )
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