ペンギン、アザラシ、アホウドリ……人間の計り知れない世界を生きる動物たち。その体に記録機器を取り付ける手法「バイオロギング」を用い、驚くべき動きのメカニズムを明らかにした1冊。
著者コメント 皆さん、こんにちは。ペンギン、アザラシ、魚などの海洋動物を研究しています、渡辺佑基と申します。このたび、私の研究やフィールドワークの経験をまとめた本が完成しました。 海洋動物の動きは驚くくらいにダイナミックです。マグロは太平洋を横断してまた戻ってきますし、アザラシは一時間も息をとめられます。なぜそんなことができるのかという素朴な疑問からスタートして、進化の不思議を解き明かしていこうというのが本書の狙いです。生物学というとどうしても、実験室で顕微鏡を覗いているイメージが強いですが、こちらは電気や水さえ満足に使えない、大自然のフィールドから発信する生物学です。 私は著者であるより先に、ポピュラーサイエンス本のいちファンです。だから以前より、もし自分自身が著者になったあかつきには「こういうものを作りたい」という理想像が、具体的にありました。それは研究例を羅列するのではなく、一本のストーリーに沿ってするすると読める、楽しいものに仕上げることです。 この目的はそれなりに達成できたと自負しておりますので、どうぞ一度手に取ってご覧ください。
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