絵本オリジナルのウルトラマン「ユウキ」が登場した絵本『ぼくだってウルトラマン』は、初代ウルトラマンのストーリーがベース・・・ということは?
そう、密かに楽しみにしていたよしながこうたくさんの「ぼくだってウルトラマン」シリーズの第2弾が登場です。もちろん、今度のストーリーのベースはウルトラセブン! 前作では弱虫ウルトラマンが勇気を持って怪獣に立ち向かっていく姿が描かれていましたが、その後はどうなったのでしょう。いまだにシリーズの中でも人気の高いセブンのストーリー。パパの方が期待してしまっているかもしれませんね。
勇気を身に付けた「ウルトラマンユウキ」だったけど、まだまだ修行中。いつも怪獣に返り討ちに合い、先輩のウルトラセブンに助けられ、言われるのです。 「よすんだ、ユウキ。 きみのちからでは とても むりだ」 それでもユウキは、地球の友だちと一緒にひたすら猛特訓に励みます。 そんな時、ユウキを応援する子どもたちの前に怪しいおじいさんが現れて、あるものを渡されます。 「わしの はつめいした この マシーンを くっつければ、どんなものでもおおきくできるのじゃ。」 受け取った二人は、怪獣と戦っているユウキにそのマシーンを渡すのですが・・・?
ウルトラマンユウキのオリジナルストーリーは、絵本だからといって決して甘くはありません。一人前になるために、近道なんてない。そんな事実を子どもの立場、大人の立場から伝えてくれます。 そしてみどころは、やっぱり迫力満点の絵。大胆な構図に劇的な色使い、細部に渡る描写の数々。絵本の中でもずば抜けてかっこいいウルトラセブンの戦闘シーン。あらためて、ウルトラマンとよしながこうたくさんの世界は相性がいいんだと納得させられる力のこもった1冊です。
巻末には、ウルトラかいじゅうずかんも。お家のウルトラマンコレクションに新たに加えてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
本作は、2013年に刊行された、初代ウルトラマンのストーリーをベースに、絵本オリジナルのウルトラマンが活躍する『ぼくだってウルトラマン』の続編となります。前作は、今までにない弱虫ウルトラマンに多くの読者からの支持を受けました。今回は、社会性の強いストーリーにいまだ根強い人気がある、ウルトラセブンをベースに、ストーリーが展開していきます。 前作の経験を経て、怪獣に立ち向かう勇気をつけた子どもウルトラマンの「ウルトラマンユウキ」。しかし、まだまだ修行中のユウキは、怪獣に立ち向かうのはいいのですが、返り討ちにあってばかり。結局先輩のウルトラセブンに助けられ、その無謀さをたしなめられるのです。 ユウキは、地球で出会った友だちのけんたやはなこと一緒に、毎日特訓をするのですが、なかなか実力が身に付きません。気持ちばかりあせってしまい、ついにセブンの戦いの邪魔をして、怒られてしまうのでした。セブンに叱られ、落ち込んだユウキを心配したけんたとはなこは、なんとか励まそうとするのですが、そんな二人に怪しい影が……。 よしなが氏が描く、ダイナミックかつ大胆な構図のイラストは、前作を上回る大迫力。子どもはもちろん、ウルトラファンにもおすすめの1冊です。
このお話は、ウルトラマンが出てくるお話として、ストーリー自体がとても楽しいお話でしたが、それ以上に、「強さとは何か」など、特に「ヒーロー」に憧れはじめた小さい男の子に考えてもらいたいメッセージを投げかけてくれる、とても良いお話でした。最近、ウルトラマンに憧れている我が家の息子が真剣な眼差しでお話を聞いてくれました。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子7歳、男の子4歳)
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