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ある晴れた夏の日、わたしが、湖に浮かべたボートの上で出会ったのは、ふわふわの毛につつまれた、二本足で歩くハリネズミのようなふしぎな生きもの、「ヤービ」でした。
梨木さんのファンタジーは期待せずにはいられません。そして、やはり、よみはじめたとたん、夢中になってしまいました。
かわいらしい挿絵を楽しみ、小さな生き物の暮らしぶりにわくわくしながらも、ヤービの抱えている問題は、深く考えさせられることばかり。
ヤービのこれからが気になります。そして、まだ謎である語りての「わたし」についても。早く続編が読みたいです。
新作なのに、なぜだか懐かしく、古くからある名作のようなたたずまいを感じる本でした。
(あんじゅじゅさん 40代・その他の方 )
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