ウグイスが「ホーホケキョ」と鳴くなら、さえずりが美しい鳥の代表と言われているクロツグミはなんといって鳴いているのか。昔から研究者を手こずらせてきたクロツグミの鳴き声の謎の解明にいどんだ石塚さん。その謎がとけたとき、クロツグミ1羽1羽の個性豊かな暮らしぶりが、目の前にあらわれてきたのです。それは、まるで昔話にある、鳥の話がわかるという聞き耳ずきんを手に入れたようなできごとでした。
クロツグミの鳴き声を聞き取り、クロツヅミの行動を解き明かしていく作者の、クロツグミへの愛情がひしひしとつたわってきました。
鳴き声をテープにとって、聞き分けられるようになるまでデータ化し、目印をつけてひたすら観察を続けるなんて、本当に変わっている…。
でも、研究内容や過程がとても分かりやすくて、こうやって図鑑に書いてある一言が分かっていくのかと感心しました。 (みっとーさん 30代・ママ 男の子10歳、女の子8歳)
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