シリーズ累計20万部以上の人気絵本、コケッコーさんシリーズに9作目ができました。
コケッコーさんの絵本を見たことのない方のためにお伝えしたいのは、じつはこの本に登場するものすべてが、木や粘度をつかって制作された立体物(!)だということなのです。 作者は「かろくこうぼう」さんというユニット工房で、まん丸のつるんとした形がチャーミングなコケッコーさんや、ひよこの子どもたち、それに家の中に登場する家具や小物雑貨まで、すべて立体で制作しているのだから驚き。 作りこまれた写真絵本は、見ごたえがあってそれはそれは可愛いのです。
さて、今回も家事に育児に大忙しのコケッコーさんと11匹のひよこたちのにぎやかなお話。
コケッコーさんが掃除をしていると、ひよこたちが何やらこっそりダンボール箱を運んでいきます。 中に入っていたのは子犬! ひよこたちが公園に捨てられていた子犬をひろってきたのでした。 「うちでは、こいぬは かえません!!」と公園に返しにいこうとするコケッコーさんですが、ひよこたちの必死のお願いで「しかたないわね。あたらしいかいぬしがみつかるまでよ」と承諾します。 でもある朝、その子犬のトミーが逃げ出してしまいました! 追いかけるひよこたちの後ろから、コケッコーさんも追いかけますが……?
情に厚い母さん、コケッコーさんのくるくるかわる表情がみどころ。 いつもながら雑貨の制作物がすてきなのですが、今回は商店街の電信柱や、庭木、八百屋の野菜、修理屋さんの車と、みどころがいっぱい。
トミーはなぜ逃げ出したのかな? 気になりますよね。 でも逃げるトミーの表情はなんだかうれしそうなんです。 最後は、みんなよかったね、と思えるラストシーンです。 今回はなんとアニメ3話収録のDVD付き。 ぜひチェックしてみてくださいね。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
ひよこたちが公園で拾ってきた仔犬・トミー。ところが、ある日トミーが逃げ出してしまい…。立体制作物の写真絵本シリーズの第9弾。巻末にアニメ3話収録のDVD付き。
ずいぶん前に、キンダーブックでかろくこうぼうさんを知りました。
そういえば・・・と、本棚を探して、あらためて読みました。
紙、ダンボール、粘土(?)、毛糸、布・・・と、いろいろな材質の材料を使って、コケッコーさんの日常が描かれます。
使っている色は、すべてパーッと明るく暖かいです。
小道具の本の表紙に、心情や状況説明が書かれたり、ひよこたち一人一人に個性があって、ユーモラスに動いていたり、、ページを開く度に楽しくなります。
全巻、集めたくなる絵本です。 (こはこはくさん 40代・ママ )
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