【平成29年度 児童福祉文化賞推薦作品 受賞】
16歳の今しか、語れない言葉がある。
一日ひとつ、 何でもいいから 思い出をつくってほしい。 ――雁部那由多
私にとっては、 言葉ってものすごく 重たいものなんです。 ――津田穂乃果
私は今日も、 親友の分まで 生きています。 ――相澤朱音
2016年3月11日、「東日本大震災」から5年。 津波で甚大な被害を受けた宮城県東松島市に、ある3人の高校生がいる。 彼らは、あの日を「ただのつらかった過去」にせず、 「学び」に変えるために立ち上がった若き震災の語り部だ。 彼らはこの5年間、何を思い、何に迷い、歩んできたのか。 なぜ、わざわざあのつらかった日のことを語り出さなければならなかったのか。 そこには、あの震災で生き残った、彼らなりの使命感と葛藤が存在する。
本書は、あの日、 まだ小学5年生だった子どもたちが歩んできた3.11の記録であり、 彼らが見据える未来を書き留めた「希望の書」である。
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