不器用な子にエールをおくる、ちょっとビターな青春小説。 木佐貫桃は中学2年。母の再婚によって、2学期から名字が変わりました。 本人にとっては大きなできごとですが、クラスメイトには違和感があるのは最初だけ、慣れれば別にどうということのない小さな変化だとばかり思っていました。 9月の終わりの文化祭。開催する予定だったミスコンを職員会議で禁止されたことから、2年1組は「いい人ランキング」というコンテストを行うことになります。 木佐貫桃が第1位になったことからクラスの空気は変わりはじめ……。 小さなきっかけがさまざまな連鎖を引き起こし、少女が追いつめられていく過程、そして意外なところからその状況を打破していく姿が、リアルに、そしていきいきと描かれています。
クラスで一番「いい人」に選ばれる桃。しかし、それがきっかけとなって、桃へのいじめが始まってしまいます…。
いい人、クラスの中心人物、人気者…、今はいつどこでだれがいじめられるのか分からない世の中だと聞きますね。
いじめ遺伝子の話、肯けるものがあります。
いじめられていても、周囲を恨むわけではなく、むしろ自分がどこか悪かったのかとか心底から思ったりしたりの桃。いい人っぷりを見て、なんでこんないい人をいじめるのだろうと思わされました。きっかけはあるようでないようで。
妹ちゃんのお師匠様はなかなかのやり手ですね。 (みちんさんさん 30代・ママ 女の子5歳、女の子3歳)
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