ファビアンは空想好きの男の子。 頭の中はいつも楽しいことで溢れそうです。
今日はお祭りの日。 外からは、タイコや笛の声が聞こえてくるので、ファビアンは早く出かけたくてしかたありません。 ところが、お祭り用の帽子と風船が見つからないので、なかなか出かけられません。
家じゅうを探しまわるママをよそに、ファビアンはいろんなことを思いつきます。
「大人も補助輪付きの自転車に乗っていたら、おもしろいよね!」 「車のかわりにゾウが走っていたら、おもしろいよね!」 「木の上に住んだら、おもしろいよね!」 などなど……。
ママが「だまって」、と言うのも聞かず、ファビアンはどんどん空想を膨らませて、おしゃべりがとまりません。 マシュマロの首飾り、ケーキの帽子、本物の星が出てくる花火……。
ママは、もう黙ってないとお祭りに行かないわよ!と怒りますが、ようやく帽子も風船も見つかり、二人はやっとお祭りに出かけることに。
ところが外に出ると、なんとファビアンの空想していたことが、目の前に広がっていたのです…!
子どもは誰しも楽しいことを空想するのが大好き。 でも大人になると、つい現実的になって、そんなことは無駄だと思ってしまいます。 でも本当に無駄なことでしょうか? ファビアンが、ママや読む人を、夢のようなお祭りに案内してくれます。
無限に広がるファビアンの空想の世界のように、絵本のページが観音開きになっている、楽しい仕掛け絵本です。
(福田亜紀子 元絵本編集者)
きょうは、おまつりの日。ファビアンは出かける前に、わくわくしていろんなことを考え ました。車でなく、ゾウに乗れるかも! キャンディーのなる木や、広場からはみだすく らい大きなケーキもあるかも! そして町へ出てみると…? 大きく広がる「観音開き」のページをたくさん使って、子どもの空想のふくらみを表現し、ふしぎなおまつりの一日を描く、オランダ生まれの楽しいしかけ絵本。
お祭りと聞いただけで、わくわくしてしまいます。
お祭り好きな私は迷わず図書館から借りてきました。
想像力豊かなファビアンの思ったように事が運んでいくので、きっとファビアン自身が、お祭りに行こうと外に出てびっくりしただろうと思いました。観音開きのページも楽しくてわくわくして捲りました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
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