親子で読んで語り合ってほしい。 戦争のこと、家族のこと、このさきの平和について。
大阪で暮らした著者の母親をモデルに、大阪大空襲で市井のひとびとが味わった悲しみを鮮烈にえがく! 今こそ読んでほしい本格的戦争児童文学!
昭和16年。小学3年生の笑生子(えいこ)は、大阪の新千歳国民学校に通う女の子。「ちいやん」と呼ばれて、かわいがられている。働き者の両親と、京都に住む長女の澄恵美(すえみ)、今は家庭を持って別に暮らしている厳格な長男の正義、いつでも心やさしく家族を助けてくれる次男の成年、電車の車掌をしているモダンでマイペースな次女の雅子、わがままだけど愛嬌いっぱいの弟の春男という大好きな家族に囲まれて、しあわせに暮らしていた。しかし、ひたひたと戦争の影がしのびより、笑生子の日常を少しずつ違うものに変えていく。大好きだった成年の戦死、成年が手伝っていた動物園の閉鎖、建物疎開で離ればなれになってしまった仲良しの千代ちゃん……そして、恐ろしい大空襲。戦争は笑生子から少しずつかけがえのないものを奪っていく。
どんな苦しい毎日でも生きていこうとする人間のたくましさと、その命のつながりによって今のわたしたちは生かされていること、そして、この戦争の悲劇を二度と繰り返してはならないことを訴える。
親の私が子供の頃は毎年8月になると「はだしのゲン」や「火垂るの墓」などの子供でも見やすいような戦争を考えさせられる映画やアニメがテレビで放送されていたものです。
でも昨今はあまり見ません。
小学生の子供を持つ親になり、これで大丈夫?と正直思います。
こういう本を読んで、これからの未来を担う子供たちには、戦争の醜さと悲しさ命の尊さをしっかり学んで考えてほしいと、強く思います。 (まゆみんみんさん 40代・ママ 女の子11歳)
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