人間と人形の強い結びつきを描いた本、「りかさん」「まいごになったおにんぎょう」「クリスマス人形のねがい」などが浮かびます。
その人形もの作品の系譜があったらそれに入りそうなのが「元気なポケット人形」です。
「クリスマス人形のねがい」と同じルーマー・ゴッデンの作品。さらにゴッテンの作品だと外の世界に憧れる「ねずみ女房」にも通じるものがあります。
ここまでに上げた作品の中で一つでも好きな作品がある方はこの作品を読んでも気に入ってもらえるのではないかと思いました。
人形というと部屋の中の静的な感じがしますが、この人形の代々の持ち主は女の子で、人形ジェインの心を充たしてはくれませんでした。
最初の頃のジェインの気持ちを思うと切なかったです。
ギデオンと出会ってからの人形・ジェインの生き生きした活躍が見ものでした。ジェインと同じようにわくわくしました。
そのわくわく感とは反対に、ギデオンにはギデオンの葛藤があり、ジェインにはジェインの葛藤があるところ、短い作品なのですが、丁寧に描かれていてよく伝わってきました。
ゴッデンの作品はやはりいいですね。
終わり方もよかったです。
絶版なのがとても惜しいです。ぜひ復刊してほしいです。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
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