北陸鉄道小松線は、小松駅裏手の専用ホームから平坦な地形をほぼ一直線で進んで5.9km先の鵜川遊泉寺に至った。遊泉寺には銅山が栄えていた時期があり、明治後期から大正年間にかけては遊泉寺銅山専用鉄道が通じていた。 大正末期にその専用鉄道の路盤を利用して小松から金名鉄道(後の北陸鉄道金名線)釜清水に至る白山電気鉄道が計画され、1929(昭和4)年5月15日に小松〜遊泉寺(後の鵜川遊泉寺)間が開業した。 戦後は北陸鉄道小松線となり、能美線加賀佐野との接続が計画されたこともあったが実現には至らず、終始、小松〜鵜川遊泉寺間の運行であった。小松線は、北鉄の鉄軌道縮小の過程からすると遅くまで残った路線ではあったが、1986(昭和61)年5月31日限りで廃止に至った―。
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