黒川みつひろさんが描く大人気恐竜絵本、「恐竜だいぼうけん」シリーズ。 今作の主役は、トリケラトプス親子の、ママホーンと娘のミニホーン(リトルホーンの妹)です。
ママホーンとミニホーンが草原を通っていると、元気のない恐竜に出会いました。 それは草食恐竜のマイアサウラの親子でした。若いティラノサウルスがうろうろしていて、何日もエサが取れずにいたのです。 ティラノサウルスは、マイアサウラを弱らせてから襲うつもりに違いありません。 マイアサウラたちのために食べ物を取ってきてあげてから、ママホーンとミニホーンのふたりはある作戦を立てました。 マイアサウラのお母さんに弱ったふりを続けてもらい、様子を見に来たティラノサウルスのあとをつけて、まずは敵を探るのです。 「わたしに まかせて!」と、探偵役は頼もしいミニホーンです。
ティラノサウルスのねぐらにいたのは、2匹の若い兄弟……! さあ、ママホーンとミニホーンは、いったいどうやってティラノ兄弟をこらしめるのでしょうか。
今回注目なのは、ティラノ兄弟の素早さと身軽さ! ジャンプしたり、ひらりと身をかわしたり、若いティラノサウルスの動きの俊敏さに驚かされます。 突進が得意なトリケラトプスたちの攻撃は、ひらりと避けられてしまいピンチの連続! 目が離せない戦いとなります。
ティラノサウルスは、家族で群れをつくり獲物を狩ったと言われています。今回登場するティラノサウルスの兄弟について、作者・黒川みつひろさんは巻末「作者のことば」で、こんな風に書いています。 「ティラノきょうだいは、マイアサウラをよわらせてからおそうという方法をとりました。これは確実にあいてをたおすことができる、頭のよいやり方です。(中略)このきょうだいは勇敢にたたかい、自分たちのなわばりをしっかりまもっていたといえます。きびしい生存競争を必死に生きぬいていたのですね。」 また、今回トリケラトプスたちが助けるマイアサウラは、はじめて子育てしている巣の化石が発見された恐竜として有名なのだそうです。 恐竜についての知識や制作のエピソードも楽しめる「作者のことば」も、このシリーズのみどころのひとつ。恐竜たちへの愛情あふれる言葉も心に残ります。 ぜひ、おはなしと合わせて親子で楽しんでくださいね。
(掛川晶子 絵本ナビ編集部)
ティラノサウルスの兄弟にねらわれているマイアサウラの親子に出会ったトリケラトプスのママホーンとミニホーン。マイアサウラをすくうため、トリケラトプスはティラノサウルスとどう戦うのか? 大人気、恐竜絵本!
4歳息子がもっとこの恐竜のシリーズ読みたい!!と言うので、図書館で拝借してきました。
今回はティラノサウルスが相手。ですが、トリケラトプスに直接闘いにきたわけではなく、マイアサウラを助けるために戦います。恐竜たち、生きていたら本当にこんな頭を使って狩りをしていたのかな?と思いを馳せてしまいます。 (ままmamaママさん 30代・ママ 女の子10歳、女の子6歳、男の子4歳、女の子1歳)
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