フローはカモの女の子。でも、他の子とちょっと違うみたい。カモの子がしないといけないことは色々あるのに、フローはどれもやらないのです。それどころか、いけないことほどやりたくなっちゃう、やんちゃな子。
ある日、フローはお父さんと一緒にジェナおばさんのおうちへ行くことになりました。ちゃんとついてくるようにと真剣に言うお父さんにも、フローは「オッケー」と軽い返事です。うーん、だいじょうぶでしょうか……。子どもの軽い返事ほどあてにならないものはありません。我が家の息子も「それはやったらだめだよ」と言っても、「うん、わかった!」と明るく返事をした次の瞬間、早速やらかしているということがよくあります。さっきの返事はなんだったのと突っ込みたくなります。
さて、いよいよ二人の出発です。お父さんは意気揚々と「ついておいで フロ〜」と歌いながら先導します。
「ついておいで のぼるよ〜」 「ついておいで くだるよ〜」
最初はちゃんとついていきましたが、お父さんの歌がつまらなくなったフローは、自分で歌を作って歌い始めました。そして歌っているうちにお父さんの後をついていくのを忘れ、池や遊園地の中を楽しそうに進んでいきます。
ところが、そんなフローを狙って、キツネのロキシーが後を付けてきました。慌ててお父さんを探すフローは、お父さんの歌を思い出します。お父さんの歌の通りに進めばきっとお父さんに会えるはず! すぐ後ろに迫るロキシー、一生懸命歌いながら逃げるフロー。ハラハラする展開に、夢中になること間違いなし!
フローの冒険を楽しんだ後は、フローのいいところ、よくなかったところにも注目してもう一度読んでみると、親子それぞれに発見がありそうですよ。
(近野明日花 絵本ナビライター)
フローはカモのおんなの子。なんでも思いどおりにするのがだいすき。パパのあとをうたいながらついていきます。でもとちゅうであきてしまったフローは、自分のうたをうたいながら、思いどおりにすすんでいってしまいます。すると……。 ちょっとドキドキ、ハラハラの、楽しいジャーヴィスの絵本です。
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