父の死を受け、親戚の家に世話になりたくない雨音は、ふりきった選択をする。それは幼い頃に家を出た産みの母に保護者になってもらうこと。「利用」「生きる術」とわりきり、自分の居場所を守ろうとする彼女がさわる幸せとは?
編集者コメント 絶妙なバランスで人間関係を保っていると思っていた雨音。 父を亡くし、父の婚約者との微妙な関係が生まれ、生涯会うはずのなかった産みの母との生活が始まった。家族とも友達とも恋人とも違う、どんな名前もつかない間柄との日々の中で、本来交わらないはずだった関係は、彼女らだけの糸で鮮やかに紡がれていく。 人と人との物理的な距離に対する考え方が一変している今、心の「間合い」を描いた物語。 いとうみくの野間児童文芸賞受賞後、YA第一作。
いつものようにチャチャっと読めず
時々「苦しく」なって、「後で読もう・・・」と
いとう作品にしては珍しく
数回に分けて読んだ作品です
気を遣い過ぎるくらい、周囲の人に気を遣う感覚
相手を思い過ぎて
自分の気持ちを素直に表せなくなってしまう
そのほうが、自分には都合がいい とか
いろいろ考えすぎて、疲れちゃいますよね
でも、子どもの中には
こういう子いるんですよ・・・ね・・・
私は、読みながら
主人公の雨音ちゃんに共感し過ぎちゃうのかもしれません
大好きな父の突然の事故死
感情がない?空気が読めない 生みの母の出現
お料理は上手じゃないけど(笑
明るく、和ませてくれる父の再婚相手
そして、自分より大変そうな廉太郎君・・・
極端過ぎのような気もするけど
刃のような言葉に
いやいやいや、そう言っちゃうか・・・と
私自身が、傷ついてしまうような感覚といいましょうか
後半のお誕生日のあたりからは、なるほど〜と感心し
また事故!?のところから
ハラハラドキドキで
瞬きせずに(笑 読み切れました!!
最後に、こうするんだぁ〜
いとう氏の最後は、爽やかです
それが大好きです
みんな、みんな、いい子なんだもの
幸せになってほしいです (しいら☆さん 50代・その他の方 )
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