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96歳のかずさんはみかのひいおばあちゃん。ある夏の始まりの日、ふと、かずさんが話してくれたのは、1945年の8月9日の原爆が落とされた日のこと。長崎の病院で働いていたときに起きた出来事でした。
かわいい女の子の表紙です。
これには仕掛けがあって、
裏表紙を180度開いて、表紙と続きにすると
看護師さんが女の子の手を握っている一枚の絵になります。
でも、手はしわしわ・・。
その謎が、本を読み進めるとわかります。
4世代同居の家で
女の子とひいばあちゃんは、毎日仲良く暮らしています。
そのひいばあちゃんの長崎の原爆体験を語る形のお話です。
ひいばあちゃんは当時看護師で、
その手を握りながらなくなるたくさんの兵隊さんたち・・。
でもそんな壮絶な体験を、
ずっと語らずに生きてきたのです。
でも、最後には、ひ孫に語り、亡くなります。
ひ孫の「どうして今まで語らなかったのか」の問いに
「自分がこうして元気に年を取ってきたことが、死んでしまった人にもうしわけない気がしていた」と語るひいばあちゃん。
この本は、
生き残ってもなお、心に深い傷を残す戦争というものの姿を、
わかりやすく語っているように思います。
忘れてはいけないお話です。 (やこちんさん 50代・ママ 女の子17歳)
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