太平洋戦争は戦後教育の中で、こういうふうに教えられてきた。 「軍部が暴走して勝手に戦争を始めてしまった」 「国民はそれに巻き込まれて大変な思いをした」 「軍国主義だった日本が、自由主義の英米に無謀な戦いを挑み敗れた」 しかし、これらの見方には大きな誤解がある。 戦前の日本では、むしろ国民は軍部の後押しをするような面が多分にあったし、また日本は必ずしも軍国主義一辺倒ではなく、当時の世界的に見れば、かなり自由な国だった。英米にしろ、「世界の自由を守るため」に戦ったわけでは決してなく、自国の立場や利益を守るために戦ったのである。 終戦70年を迎える現在でも、太平洋戦争には様々な誤解と虚飾が渦巻いている。はたして、あの戦争はなんだったのか、数々の誤解をときあかし、太平洋戦争の真実の姿に迫る!
※本書は2015年8月に小社より刊行した書籍を文庫化したものです。
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