浅井茶々や寿桂尼など、「女性ながら『家』の運営や他家との交渉に影響力を発揮した」として、大河ドラマや歴史小説でスポットが当たることも多い戦国時代の女性たち。 正式な「当主」は男性が独占するなか、後継者不足などの事情で実質的にリーダーの役割を担ったそんな女性たちを本書では「おんな家長」と呼び、具体的な軌跡を紹介しています。 どんな「おんな家長」がいたか、どのような活動をしていたのかを、領国や家臣支配の記録である朱印状などの史料をもとに分析。日本の中世史で多数の著書があり、大河ドラマの時代考証なども務めてきた著者が、物珍しさだけではない地に足の着いた「戦国時代の女性」像を提示します。
【目次】 序章 なぜ「おんな家長」に注目するのか 第一章 戦国最初の「おんな家長」洞松院(赤松政則後室) 第二章 最も活躍した「おんな家長」 寿桂尼(今川氏親後室) 第三章 古河公方家の「おんな家長」 芳春院殿(足利晴氏後室)・古河姫君(足利義氏嫡女) 第四章 関東の「おんな家長」 第五章 陸奥の「おんな家長」 第六章 著名な「おんな家長」の実像 第七章 最後の「おんな家長」 浅井茶々(羽柴秀吉後室) 終章 「おんな家長」が活躍した時代 あとがき 主要参考文献
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