《「選ばれる学校」、「選ばれない学校」の分断を乗り越えるために》「学校選択の自由と多様化」を名目にすすむ公立校の統廃合。そして、社会的・経済的に「学びの機会」に恵まれない子どもたち――。 「新自由主義」に導かれた現下の教育システムにメスを入れ、公教育のより良い未来のために新たな道をさぐる提言の書。
《教育は、だれのものなのか》機会均等により学力向上を追求した戦後の「メリトクラシー」から親の経済力と価値観が子どもの学力を決める「ペアレントクラシ―」へ。 学区制廃止、中高一貫校の導入などで広がる学校の二極化と学力格差……。 教育という公共財が明らかに機能不全を起こすなか、今こそ考えるべきこととは。そして、進むべき道とは。
《「公正」の原理こそが、公立学校を蘇生させる》PISA(OECD生徒の学習到達度調査)で上位成績を収める国々は、いずれも学力格差を縮める施策を採っている。しかし、日本では格差是正の動きはほとんど見られない。「成果主義」「競争主義」を掲げる方向性が変わらなければ、教育現場での努力にもおのずと限界がある。 「卓越性を求める教育」から「格差をなくす教育」へと舵を切るために、今できることとは何か? <岐路に立たされた「戦後教育」のその先を見据えて>
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