小学校一年生の「ぼく」は、おばあちゃんのことを「まじょばー」と呼びます。ぼくとお父さんのアパートにしょっちゅうやって来て、魔女みたいにがみがみ言うからなのです。
ぼくとお父さんの散らかった生活を見かねて、ぼくを引き取ると言い出したまじょばー。でもぼくは、今までの生活でいるために、頑張って家事をします。でも、肝心な料理のことを突かれて、まじょばーお得意の卵焼きで対決することに!
そこで、お父さんと一緒に、卵焼き研究を開始したぼく。時にはお父さんとケンカしつつ、図書館で本を借りたりと大奮闘。ところが、まじょばーにも異変が……。
「ぼく」が自主的に家事に取り組み、大人を思い遣る姿がなんとも頼もしいこと! 小さいながらにも、その心に大きくて強い優しさがあることを、しっかり感じさせてくれるおはなしです。
(中村康子 子どもの本コーディネーター)
まじょばーは、病気で亡くなったぼくのお母さんのお母さん。優しかったお母さんとは段違いで、ぼくとお父さんのアパートにしょっちゅうやってきては、ぼくの勉強のことや、たまった洗濯物について、がみがみいう。 ある日、まじょばーは「ゆうたをひきとらせてもらいます。」と、お父さんに言った。お父さんと離れたくないぼくは、自分なりに考え、自分でできることはちゃんとできるように、精一杯努力した。だけど、まじょばーは納得しない。 そして、まじょばーと「たいけつ」することになり……。
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