廃藩置県で中央集権官僚体制の基礎が固まると、岩倉具視を特命全権大使とした使節団が米欧に派遣された。岩倉使節団訪米後、政府はさまざまな封建的規制を廃止し、近代化を目指す新政策を矢継ぎ早に打ち出した。文明開化の到来だった。ゼロから出発した明治の社会が次の段階を迎えようとした時、木戸孝允、西郷隆盛、大久保利通が相次いでこの世を去った。維新の三傑時代の終焉は、政治が個から組織の時代へ向かう暗示だったのか。全国で自由民権運動が激化するなか、時代は大日本帝国憲法制定と国会開設へと動き出す。
原案執筆・青木美智男、解説・高埜利彦。
〈目次より〉
序 章 夜明け
第一章 版籍奉還から廃藩置県へ
第二章 文明開化の音がして
第三章 強引にすすむ近代化政策
第四章 有司専制政治
第五章 維新三傑時代の終焉
第六章 地方民権と私擬憲法
第七章 激化する民権運動
第八章 大日本帝国憲法
解説・高埜利彦
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