聚楽第(じゅらくてい)完成と九州の戦勝記念の宴として催された盛大な北野大茶会から、朝鮮侵略の挫折を経て、厳戒のうちに行われた寂しい醍醐の花見へ。天下人秀吉が描いた対内外政策は潰えた。一方、天下分け目の関ケ原を勝ち抜き、大坂の陣で豊臣氏を滅ぼした家康は、泰平の世の扉を開く。巧みな人心収攬(しゅうらん)と堅実な戦略で徳川幕府三百年の礎を築いた〈天下殿〉の深謀遠慮とは。
原案執筆・高埜利彦
〈目次より〉
序章 北野大茶会
第一章 秀吉と利休
第二章 文禄の役―第一次朝鮮侵略
第三章 方広寺の完成と大破
第四章 醍醐の花見
間章 秀吉の死
第五章 関ケ原の戦
第六章 江戸開府
間章 家康の内政と外交
第七章 大坂の陣―豊臣氏の滅亡
解説・高埜利彦
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