「じいは どうしたのじゃ。 まだ かぜが なおらんのか。 はよー じいに あいたいぞよ」
元気になるには美味いもの。さっそうと現れた全国各地の忍者たちが、じいのために名物たずさえ、いざ参上!
青森からは、マグロにんじゃ。 「じいが かぜを ひいて おなかが にやにやする と きいて おみまいでござる。」
それを聞いて姫さまびっくり! 風邪をひくと、おなかがニヤニヤ笑うのか!?
島根からは、しじみにんじゃ。 「じいの はが はしる と きいて おみまいでござる。」
またまた姫さまびっくり! じいの歯が走るじゃと!?
忍者たちは、口々におかしなことを言っています。 じいは風邪をひいたし、おなかは笑うし、歯が走るし、背中もかじるし…… 会えないでいるあいだに、じいがとんでもないことになってしまったと、姫さまは大あわて!
「もう ほうっておけぬ。 ひめが じいを たすけるぞよ!」
全国各地から集まった忍者たちが話す方言を聞いて、とんでもない勘違いをしてしまう姫さまのドタバタを描いた、シリーズ第2弾。
著者は『にんじゃサンタ』『おこさまランチランド』などで知られ、ダジャレやオノマトペ、方言など、言葉をテーマにした絵本も数々制作している、丸山誠司さん。本書にも、日本語の豊かさをユーモラスに描き出し、底抜けに明るいドタバタ劇で元気な気持ちを分けてくれる、著者ならではの魅力があふれています。
こんな感じを、にやにやするっていうのか! 歯が走るって、そういう意味か! ちいさな島国のなかでも、いろんな言葉があって、いろんな名物があって── 新しい視点で、日本という国や自分の故郷を見つめるきっかけにもなりそうです。
(堀井拓馬 小説家)
風邪をひいたじいのため、特産物を届けに全国からやって来た忍者たちが言うことには、じいは、お腹がにやにやする、歯が走っている、と。心配した姫様は…。各地の方言に親しみ、ことばの豊かさを感じるユーモア絵本、第2弾。本書のストーリーは、東日本大震災後、全国から応援にかけつけた医師たちが、症状を聞き取っても方言がわからず苦労したというエピソードをヒントに生まれました。方言をとおして、誰かの痛みをより深く理解できたらと願っています。
図書館の新着コーナーで見つけました。賑やかな表紙のイラストと変わったタイトルをみると、すぐにページをめくりたくなりました。
じいがかぜを引いたので、元気になるよう、忍者たちに頼んで全国からうまいものをお取り寄せ中。北海道からはいくら忍者が「なんかこわい」と、青森からはマグロ忍者が「おなかがニヤニヤする」ときいたと次々にいうのですが……。
姫が勘違いした言葉たちは、なんといろんな方言だったのです。姫の妄想が広がって面白いです。
これはシリーズになっていて、前作もあるようなので、読んでみたいです。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子18歳、女の子15歳、男の子12歳)
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