ソヴィエト楽壇を代表するピアニスト・作曲家・教育者であるフェインベルクの作品の本邦初出版。全17曲からなる子どものためのアルバムで教育機関より委嘱を受けて書いた作品。最後の4曲は連弾で、レヴェルはバイエル程度から始まり、徐々に難易度が増してくる。邦題のとおり、かわいらしい曲、躍動感溢れる曲と個性豊かな曲揃い。フェインベルクの書く音自体も美しく、またクロマティックな音の多様性にも子どもに抵抗感を持たせることなく誘える、まさに音世界が広がる教材。非常に古典的で壮大なスケールの曲もあり、構成力養成にもよい教材である。 解説は、フェインベルクの最後の高弟でフェインベルク研究の第一人者でもある巨匠ヴィクトル・ブーニンと、同じくフェインベルク研究者としても内外で注目を集める気鋭のピアニスト秋場敬浩によるもの。曲の生まれた背景、各曲の具体的なイメージや奏法アドヴァイスを付す。
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