伝統とプライドに根拠はあるか
「一中」と聞いてピンとこない人も、例えば東京なら日比谷、埼玉なら浦和、大阪なら北野と言えば、ある種のオーラを感じるだろう。明治以来、これらの「第一中学」は不動の地位とブランド力を誇っていた。――今はどうだろう? 相変わらず"最強"の浦和、"復活"著しい日比谷と北野に加えて、安積、桐蔭、藤島、修猷館、鶴丸と、日本各地には伝統を誇る「旧制一中」47校が割拠している。その誕生と改名の裏にある知られざるエピソードと150年にわたる歴史、県下の二中・三中・高等女学校との関係、そして最新の教育事情と進学実績までを網羅した強力な高校本。第一人者が四半世紀にわたるデータ蒐集の成果を惜しみなく注ぎ込んだ力作!
(仮) 第一章 一中「復権」事情の最前線 ――2020年代をどう生き残るか 第二章 「第一中学」誕生秘話 ――県内の熾烈な誘致合戦と遺恨 第三章 「新制高校」への継承 ――学校名争奪戦とGHQの「さじ加減」 第四章 東大・京大合格作戦 ――受験がなぜエリートを育てたか 第五章 “文武両道”の真実 ――一中が全国制覇を重ねた時代 第六章 学区制・学校群の弊害 ――私立に負け、二中に抜かれる「平等主義」 第七章 一中、ジェンダーの実情 ――女子はどこまで増えたのか
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