”独裁者の取り巻きは、独裁者に忖度して、重要な情報を伝えなくなる。 これは、決して他人事ではありません。 日本の政界でも企業の世界でもあることです。” ――「はじめに」より
本書は、これまで「週刊文春」に連載してきたコラムの中からロシアやウクライナ、中国について取り上げてきた2014年から2022年までのものを再編、加筆修正したものです。今回の事態に至るまで、ロシアに何が起きていたのか。急成長した大国・中国で誕生した”独裁者”とは。激動する世界情勢の中で、日本は、私たちは、これからどうすればいいのか。それを考える一助となる一冊です。
目次
はじめに
T 世界を驚かせたプーチンの暴挙 2022 ・ウクライナはどんな国? ・解決のカギは「ミンスク合意」 ・ウクライナをめぐる情報戦 ・ロシアが承認する「国家」とは ・ロシアを金融封鎖する制裁 ・「ナチス」はどちらか? ・ウクライナ軍、善戦の理由 ・プーチンを宗教から分析する 他
U すべてはクリミア併合から始まった 2014〜2021 ・ウクライナはどんな国? ・戦争の火種クリミア半島 ・クリミア半島はいま(前編) ・クリミア半島はいま(後編) ・「おそロシア」になってしまった ・広告収入を断つという発想 ・対「イスラム国」にロシアも参戦? ・「ロシアのエージェント」トランプ大統領? ・ロシアとの秘密交渉は誰の意思? ・ロシア軍の軍事演習が怪しい ・スウェーデン、戦争に備え徴兵制 ・ロシア、またも元スパイ襲撃? ・トランプ、ロシアに猶予与え攻撃 ・北方領土は二島返還? ・再び核開発競争へ ・究極の恐怖のミサイル爆発事故 ・プーチン大統領、「院政」狙いか ・ロシア、またも毒物で襲撃事件 ・「毒物はパンツに仕込んだ」 ・「猫に鈴をつける」民間調査組織 ・ベラルーシ、難民を武器にした ・ロシア軍、ウクライナ侵攻?
V 独裁者・習近平にどう対峙すべきか 2016〜2021 ・香港で中国当局が「拉致」か ・香港の富豪が大陸へ拉致? ・共産党のトップはなぜ「総書記」 ・中国、再び個人崇拝へ ・いま「独裁者誕生」を目撃する ・そもそも香港とは ・火事場泥棒的に香港の自主性剥奪 ・中国共産党の一〇〇年 ・二つの「辛亥年」―中国の反撃
あとがきにかえて――もっと詳しく知りたい人のためのブックガイド
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