〈理性的なものは現実的であり、現実的なものは理性的である。〉
自由な精神を前提とする近代市民社会において、何が正義で、何が善であるか。同時代世界の根源的な認識を通してマルクス登場を促すヘーゲル国家論の精髄。『法哲学要綱』を自ら解説する円熟のベルリン大学最終講義。
現実に広く行きわたる法がどのような合理的本質を備え、法の支配する近代社会ないし近代国家が全体としてどのような理性的秩序をなすのか。/そこを明らかにするのがヘーゲルの『法哲学講義』だ。法をめぐってこれほど広く粘り強く思考を重ねた書物はめったにあるものではない。――訳者《新装版あとがき》より
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