【編集部より】 「正法の仏法を明らかにしたい」との思いで道元が著し編纂した『正法眼蔵』を解説する年間講座の下巻。本書では、まず「般若心経」を道元がどう見たかをひもとき、次に難解な仏教解釈の分析を行い、さらには洗顔洗面手洗など私たちの日常の行い一つひとつの実践こそが「仏」であることも示してゆく。 ※上下巻共通のアイテムとして、類書にはあまり見られない「『正法眼蔵』全体図」を巻頭に掲示している。
【「おわりに」より抜粋・著者からのメッセージ】 「……この講座では、比較的わかりやすい部分を取り上げて、できるだけわかりやすく解説したつもりですが、それでも、むずかしい≠ニいう声を聞きました。しかし、どうかあきらめずに、これからも道元という人に関心を持ってください。そして、『正法眼蔵』の本文を是非読んでいただきたいと思います。 ずっとわからないかも知れません。きっと、わからなくてもいいのです。(中略)四十年以上読んできた私自身も、まだよくわかっていません。私は一生『正法眼蔵』参究です。それが私の修行であり、一生続くと思います。わかった≠ニいう実感がないことは、なんとも張り合いのない≠アとですが、(私の)師匠は張り合いのないのか仏法だ≠ニも言っていました。とにかく、ただ、淡々と、読み続けていけばよいと思っています。 でも、もしかすると、わからなくても、とにかくあきらめないで親しんでいると、ある時、言葉の魔法が解けて、わからなかった部分がわかるようになることがあります。そして、わかってみると、なんだ、あたりまえのことだった≠ニ思うことがあります。」
【下巻各巻のタイトル】 第7回 『般若心経』の解説──「摩訶般若波羅蜜」の巻 第8回 仏性とは何か──「仏性」の巻 第9回 まことの師を尊ぶ──「礼拝得髄」の巻 第10回 山が歩く──「山水経」の巻 第11回 作法これ宗旨──「洗浄」の巻 第12回 修行者の四つの実践――「菩提薩?四摂法」の巻
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