本郷和人氏絶賛! 江戸城の外で育った「将軍の子」は、いかにして稀代の名君と呼ばれるようになったのか。 徳川秀忠の子として生まれながら生後すぐ養子に出され、 生涯親子の名乗りをあげることが叶わなかった江戸城の外で育った「将軍の子」は、いかにして稀代の名君と呼ばれるようになったのか。
江戸城の外で育った「将軍の子」はその目で何を見たのか──。 不遇にも見える生い立ちの陰には、さまざまな人との出会いがあった。 生後まもない正之を引き取った武田信玄の娘、見性院。 養父となった高遠藩士の保科正光。 陰日向に見守ってきた老中、土井利勝。
生涯、父・秀忠と親子の名乗りを上げることが許されなかった正之は、 やがて異母兄の家光に誰よりも信頼され、 大火で壊滅的な打撃を受けた江戸の再建に尽力する。
その清廉な生き方と、彼を見守った人々の数奇な運命を描き出す、 本郷和人氏が「魂を削って生まれたような本」と絶賛した傑作連作短編集。
解説:本郷和人(東京大学史料編纂所教授)
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