数学や物理学では,大きさと向きをもつ量のことを,「ベクトル」といいます。たとえば「風」は,ベクトルです。風は,風速(大きさ)と,風が吹く方向(向き)の二つがそろってはじめて,あらわすことができるからです。ベクトルは,矢印を使ってあらわすことができるもの,ともいえます。 風のようなベクトルの例は,ほかにもたくさんあります。走る車には,スピード(大きさ)と方向(向き)があります。また,何かに力を加えるときにも,力の強さ(大きさ)と方向(向き)があります。そして電気や磁気の力にも,やはり力の強さ(大きさ)と方向(向き)があります。このように,あらゆる運動や力を理解するには,ベクトルが必要なのです! 本書は,数学や物理学で重要なベクトルについて,ゼロから学べる1冊です。“最強に”面白い話題をたくさんそろえましたので,どなたでも楽しく読み進めることができます。どうぞお楽しみください!
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