「じまんの わがやへ ようこそ。」
こんなに広くて、お部屋の数もたっぷりあって。夏はひんやり、冬はぼかぽか。時々ひっくり返されるのが困るけど、どうってことはありませんよ。自分のおうちを自慢しているのは、ありさんです。
「あーら、いらっしゃい。」
今度はちょうちょさんのおうち。つやつやまあるい、とっても素敵なおうち。その隣のくもさんのおうちは、美しくて、えさもたっぷり。春になるとやってくるのは、つばめさん。古くて味わいのあるおうちに毎年帰ってきます。そのつばめさんにちょっかいを出してくるのは……。
暖かな春の日差しを浴びて、淡い色彩で優しく描かれる生きものたち。お互いにちょっぴり迷惑をかけあいながらも、みんながそれぞれ気持ちよく暮らしているのは、自慢のわが家。なんたって、おひさまきらきら、風がそよそよ、土はしっとり、居心地のいい一軒家の素敵なお庭ですからね。きっとみんなも好きになるはず。
ああ、私も一緒にはちみつ色のひなたでうとうとごろごろしたいな……。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
小さな一軒家で、いろいろな生き物たちが気持ちよく暮らしている様子を描く。 生き物たちが自分のおうち自慢をしていく中で、それぞれちょっとした困ったことがあるのですが、それもふくめてよしとする、温かさにあるれた絵本。
タイトルに惹かれ、手に取りました。
小さなお家の庭に、あり、モンシロチョウ、クモなどの生き物たちが暮らしていて、みんなそれぞれにおうちを持っています。生き物たちが、自分が住む家を紹介していくというスタイルでお話が進みます。
なかがわちひろさんの優しい文章と、高橋和枝さんの柔らかなイラストの雰囲気がぴったり合っていて、とても和みました。 (クッチーナママさん 40代・ママ 女の子19歳、女の子16歳、男の子13歳)
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