ある日、タンポポお父さんは、いっぱいの子供たちと日光をあびていました。すると、風がふきはじめました。上を見ると、子供たちが風にのって、とばされていきます。お父さんは、おどろきました。ひとりひとり、空へとんでいってしまいます。からだが軽くなるのといっしょに、お父さんは悲しく、さみしくなっていきました。そして決めました。最後の一人は、ぜったいにはなさないと。
これまで仕事人間で、会社から毎日深夜帰宅で、息子たちと話す機会がありませんでした。息子たちが就職活動、大学進学で悩む中、この本を渡して、これまで自分が働いてきた人生を振り返り、息子たちへの想いを伝えることが出来ました。主人公のタンポポ父さんが綿毛で飛び立つ子供を見送る気持ち、新しい所で芽吹いた子供も、また花を咲かせ、次の綿毛を飛ばす気持ち、命が繋がって行く様子が丁寧に書かれていて、深夜泣きました。油絵の絵や装丁も、これぞ絵本って感じで作られていて、息子たちとしっかり向き合えた思い出と共に、この本を大切にします。 (岩手山さん 50代・パパ 男の子21歳、男の子18歳)
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