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アヴァンギャルド・ヘミングウェイ パリ前衛の刻印

アヴァンギャルド・ヘミングウェイ パリ前衛の刻印

著: 小笠原亜衣
出版社: 小鳥遊書房

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作品情報

発行日: 2021年03月31日
ISBN: 9784909812551

272ページ

出版社からの紹介

パリ前衛芸術から実験的文体へ
セザンヌ絵画のように風景を書き、ピカソのキュビズム絵画のように短編を構築し、映画カメラのズーム・イン/アウトのごとく語りの実験をし、映像が連なり流れるような映画的文体で短編作品を書いた散文実験。 ヘミングウェイは、環大西洋的(トランスアトランティック)前衛芸術の文脈からいかなる衝撃/着想を得たのか、多彩な図版とともにその深層に迫る!
【目次】
序章 アヴァンギャルド・ヘミングウェイ
パリ前衛の刻印/祝祭のパリ/スタインの薫陶/ジャンル越境の芸術実験
第一部 前衛の衝撃?祝祭都市パリへ
第一章 セザンヌが連れてきた近代?絵画の知覚、散文の身体
身体的散文を求めて/セザンヌ絵画の「風景のつくり方」/「大きな二つの心臓のある川」/ロレンスの卓見、芸術の身体/セザンヌの空間/ヘミングウェイと「世界の手ざわり」
第二章 スタインの教えとピカソの誠実?断片、空間、氷山理論
セザンヌのこどもたち/スタインのセザンヌ/スタインの実験/スタインの教えと『われらの時代に』/ピカソの誠実と氷山理論    
第三章 ヘミングウェイ・メカニック?ニューヨーク・ダダと機械の眼
奇妙な習作「神のしぐさ」/アンダソンの教育/ニューヨーク・ダダ・コネクション/「機械」という芸術的主題/アート・メカニック/まるでカメラのように
?コラム/近くて遠いココ・シャネル
第二部 戦争の衝撃?近代の通奏低音
第四章 疾走する散文?「ぼくの父さん」の映画的文体と「やつら」の不条理
不遇な短編「ぼくの父さん」/「ぼくの父さん」の文体実/シネマの時代の散文実験/Theyとは誰か
?コラム/ムッソリーニとクレー、あるいはパリの空腹
第五章 瞬間の生、永遠の現在?『日はまた昇る』とジュナ・バーンズ『夜の森』
一九二一年、パリのアメリカ人たち/移動性の詩学/「瞬間」へ向かう/『日はまた昇る』/『夜の森』
?コラム/夢とミロ『農園』
第六章 眠れない近代?ホッパー『ナイトホークス』と「殺し屋」「清潔で明るい場所」
光の画家ホッパー/構図とハードボイルド/省略の技法/共鳴する二作品/不眠症の同胞愛/神の光、電灯の光/眠れない男たち
第三部 視覚性の衝撃?まなざしの欲望
第七章 『エデンの園』の視覚性??『考える人』には見えないもの
反映する視覚性/見る男/見られる女キャサリンの不満と身体の戦略/「彫刻のように」なること/視覚性の攪乱、セクシュアリティの混乱/見るヘテロセクシュアル/見られる(見えない)ホモセクシュアル/強いられた視覚と不可視のもの
第八章 幻視する原初のアメリカ?「まずアメリカを見よう」キャンペーンとヘミングウェイの風景
ヘミングウェイの最期の風景/愛国的キャンペーンと旅のイデオロギー/西部の神話化/始源の地への欲望/幻視する原初のアメリカ    
?コラム/ドライな街と二人のモダニスト
終章 辺境の声を聴け?芸術家ヘミングウェイのアメリカ性
米芸術の遠近法/ヘミングウェイのアメリカ性   

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