長年子どもに接する中で、著者は子どもが前ほど本やお話を楽しまなくなり、“言葉の力”が弱まっていることに気付きます。言葉と心の関わりを考える本。
松岡享子さんの講演録「ことばの贈りもの」に掲載されていたので読みたくなりました。
「ことばの贈りもの」にも子どもの言葉が弱くなってきていること、同じ話をしても反応が鈍くなってきていることに触れていたのですが、それ以前から松岡さんが感じられていたことがわかりました。
東京子ども図書館が生まれるに至った経緯を興味深く思いました。
私が現在通う図書館は指定管理がされ、司書資格のある方はほとんどおらず、子どもの本の選書もあまりよくないのですが、ここに書かれている公立の図書館の意義を思いました。
良質の本が揃っている図書館があれば、子どもに良質な本を手にすることができ、結果として子どもの本の状況もよくなることを思いました。
子どもにだけ受ける本が人気のある本として君臨し、長く読み継がれてきた本が閉架書庫や廃棄本にされているとすれば、それは子どもの責任ではなく、子どもの本に関わるすべての大人のせいだと思います。
子どもの本について書かれている本は、子育てにも通じることが多く、改めて子どもの本、子どもを取り巻く環境について考えました。 (はなびやさん 40代・ママ 男の子8歳)
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