琵琶湖のほとりに、くさまおという少年がいた。この村には、雷がよく落ちる。そこでくさまおは、雷の落ちない平和な村にしようと一計を案じる…。若くして逝った画家三橋節子が、いとし子に描き残した愛と勇気の絵本。 巻末エッセイ・梅原猛「三橋節子さんのこと」/三橋節子年譜付
琵琶湖のほとりに、雷がよく落ちる小さな村がありました。
この村一番のいたずら小僧の「くさまお」がこの絵本の主人公。
「よっしゃ、おれが かみなりさんをやっつけたる」と思い立った
くさまおが、いろいろと考えます。
琵琶湖の主の大ナマズ、雷獣(らいじゅう)というかみなりの手下の存在、
想像の世界の生き物たちがリアルに登場し、わくわくさせられます。
くさまおの勇敢な姿が、とても印象的な一冊です。
私はこの絵本の作者のことをこの絵本に出会うまで知らなかったのですが、
ガンのために若くして亡くなられたようです。
巻末に作者のご主人が書いた、この絵本が出来るまでの記述があるのですが、
ここを読んでから再度、絵本を読むことをお勧めします。
最初読んだ時とはまた違う角度で、絵本を楽しめると思います。 (どんぐりぼうやさん 30代・ママ 男の子8歳)
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