阪田寛夫さん(1925〜2005年)といえば、童謡「サッちゃん」の作詞家として知られます。 この詞を歌ってしまうと子どもの童謡と見誤りますが、詩として読むと、人間に在る深い寂しさを描いた現代詩であることが見えてきます。 芥川賞作家でもあり、数多くの童謡や子どもの詩を書くことで生計を立てた阪田さんは、類まれなユーモアを駆使して、抱腹絶倒の詩をたくさん遺してくれました。ときに「おれはもうダメだ」なんて詩でつぶやきながら…。 子どもからお年寄りまで、どの年代の読者も、自身の気持ちにぐっとせまる一篇に出会えることでしょう。 ネコを愛するあまり?生まれた「ねこふんじゃった」に始まり「ねこをかうきそく」に至る、ホロリと奥深い詩の時間をどうぞ。【全56篇】
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