近年急速に導入が進む「自動搾乳システム(搾乳ロボット)」は省力化・軽労化だけでなく,乳成分などの即時把握で個体管理も補い,規模拡大から高泌乳化,放牧まで対応。ロボット開発からシステム化までの歴史,24時間連続稼働の牛舎設計,飼料給与,乳質(遊離脂肪酸)への留意など,搾乳も含めて「牛が自ら動く」管理のポイントも解説。そのほか,農家が行う「蹄管理」では保定から挙肢,鎌運び,蹄の削り方,鎌の研ぎ方,蹄浴まで紹介。さらに乳牛の「跛行」や「蹄病」の発生を増やす要因と対策も解説。さらに乳牛の接触事故も収録。
【目次】 【特集】生産環境を整えて酪農の経営改善 搾乳ロボットを利用した酪農場での飼養管理(自動搾乳システム) 農家が行なう蹄管理 乳牛の跛行と蹄病――発生を増やす危険因子 乳牛との接触による事故と対策
◆肉牛 ―経費節減,ストレス低減 黒毛和種去勢牛の早期肥育技術 黒毛和種子牛の粗飼料多給と哺乳期間延長 長距離輸送する黒毛和種育成牛へのコリン補給の影響
◆養豚 ―在来種,地域資源活用,省力 肥育豚,種雄豚および繁殖雌豚への玄米の給与技術 セルフクリーニング式オガコ養豚における粉砕剪定枝の利用 沖縄県の在来豚「アグー」の特性 わが国における豚人工授精技術の現状と展望
◆養鶏 ―環境改善で家畜福祉の向上 開放式鶏舎における冷却水の飲水給与による肉用鶏の暑熱対策
◆飼料作物 ―栽培・管理の工夫 ケンタッキーブルーグラス基幹放牧草地の省力管理技術 飼料用トウモロコシのうね立て播種 飼料用サトウキビ ブラキアリアグラス 害虫の発生要因と予防的害虫管理
◆畜産物のおいしさ評価 畜産物への官能評価の導入とその実務および注意点 イアコーンサイレージ給与による生産乳のおいしさ評価
◆海外の最新情報 ニュージーランド オーストラリアにおける穀物肥育による大規模牛肉生産と牛枝肉格付評価
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