シリーズ第4巻「屋根裏の散歩者」は、表題作のほか、「心理試験」「芋虫」「二銭銅貨」の4篇を収載。「屋根裏の散歩者」は、無気力で、何にも興味を示さず退屈な日々を送っていた郷田三郎が、 引越し先の下宿で偶然、屋根裏に入れることに気づき、その日から三郎の屋根裏の散歩が始まる。屋根裏から他人の生活を盗み見る三郎は興奮に酔いしれていく。ある日、屋根裏から恐ろしい犯罪を思いつき完全犯罪を企てる。そこで、名探偵明智小五郎の登場。「二銭銅貨」「心理試験」は、乱歩初期の作品。「芋虫」は、戦前の作品として、発禁となった問題作である。
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