生まれてはじめてのキャンプ。どんなことをするのか、参加者と仲良くなれるのか、出発前はあれこれ不安ですよね。
この本の主人公、3年生のウィニーもはじめてのサマーキャンプを前に不安がいっぱい。 不安の種は、二人暮らしのパパとまるまる二週間も離れて過ごすことや、キャンプに来る女の子たちとちゃんと仲良くなれるかどうかということ。でも、幼稚園の頃から仲良しのヴァネッサとゾーイが一緒だからちょっと心強い…と思いきや、早速テント分けでウィニーだけ別のテントに!?その上、キャンプで出会ったロキシーと仲良くなったのをきっかけに、ヴァネッサとゾーイと気まずくなってしまったり。読んでいて、ああ、女の子同士ってこういうことあるある、とちょっと胸がズキズキしながら、ウィニーの行方をハラハラと見守ってしまいます。さらにウィニーは、自分をよく見せようとして、キャンプで出会った女の子達や大人のリーダーさんに軽い気持ちでうそをついてしまったから、事態はより大変に。いろいろこんがらがって困り果てたウィニーを最後に助けてくれたのは…?
友達とぎくしゃくしてしまうことも、はじめて出会う人たちについ本当でないことを言ってしまうことも、ウィニーの身になって考えれば仕方がないことなのかもしれません。同時に、仲良しの友達の微妙な態度がウィニーにとったら辛いことでも、友達の側になって読むと納得のいくことだったり。そうしたそれぞれの立場になって、自分だったら?と考えながら読めるというのが本書の素敵なところではないでしょうか。
ウィニー、ヴァネッサ、ゾーイ…、それぞれの頭文字をとって名づけてVWZクラブが活躍するお話は、他にも『バレエなんて、きらい』『いちばんに、なりたい!』とあります。どのお話も女の子同士の微妙な気持ちを表しながらも楽しい友達関係が描かれていて、小学校の図書室では、どれも女の子達に絶大な人気がありました。臨場感たっぷりに描かれるウィニーや周りの友達の気持ちに共感したり、ハラハラしたり…友達関係に悩みはじめる4年生から6年生の女の子におすすめしたいシリーズです。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
どうしたら、ほんとうのことをいえるかな――。
小学3年生の夏休み、ウィニーは生まれてはじめてのサマーキャンプに参加することになりました。二人暮らしのパパと離れて、まるまる2週間を過ごすのです。同じ班のロキシーという女の子とすぐになかよしになれてうれしくなったウィニーは、軽い気持ちでうそをついてしまいます。それからというもの、どんどん大変な思いをすることになってしまって――。
主人公が、私と同じ小学校3年生だったので、読んでみました。ちょうど夏休みの話だったので、夏休みに読むのにぴったりだなと思いました。
ウィニーという女の子が、キャンプに行って友だちを作ります。大変なこともありますが、とても楽しそうでした。
私はまだキャンプに行ったことがないので、この本を読んで、行ってみたくなりました。 (ミルルンさん 10代以下・その他の方 )
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