放射線生物学は,放射線が生物や人体に及ぼす影響や効果,作用を取り扱う分野である.
放射線が物質に照射されたときに生じる物理的過程,化学的変化を引き金として生体に現れる影響を理解し,人と環境を放射線の悪影響から守るうえで,また,放射線を医療診断や治療に応用するうえで,不可欠の基盤である.
本書では,関係する基礎過程について述べた後,DNA・細胞・組織・臓器・個体といったさまざまなレベルでみられる影響,放射線に対する生体の応答を解説する.
原子力工学はもちろんのこと,工学に携わる多くの学生にとって,有用なものとなっている.
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